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2011年は勝てるのだろうか…?
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[これまでの話] → ◆
しばらくすると足音が聞こえてきました。どうやら一人のようです。
そして一人の女が現れました。案の定、その女は…
「あら、思わぬ邪魔者がいたのですね」
がちょう番の娘でした。
「ど、どうして結婚するはずの貴女が、王子様の命を…?」
人魚姫の非難の声にがちょう番の娘は酷薄に笑いました。
「…どうして? 用済みだからに決まっているじゃないですか」
「よ、用済みって…」
「その王子は奴隷係を命じられてしまったのです。王位は弟が継ぐことになったそうですわ。
「YES係は奴隷」3生徒に命令…埼玉の中学教諭(読売新聞)
奴隷と結婚しても仕方ないということです」
「なっ! 何て酷いことを…」
人魚姫が眉をしかめました。ズラタンも続きます。
「そうだ! 奴隷をもつことができるのは俺様だけだ!」
がちょう番の娘は当然のように無視します。
「…ま、そういうことですので、いきなり奴隷になるくらいなら、後腐れなく始末してさしあげた方が当人にとっても幸せだと思ったのですけれどね」
「調子に乗って! アンタの思い通りにはさせないわよ!」
威勢がいいのは人魚姫の妹です。
「…あら、貴女。この前ガチョウになったというのにまだ懲りないのですね。次はミジンコにしてあげましょうか」
「うぐっ…」
人魚姫の妹はあっさり姉の陰に隠れてしまいました。
と、その傍らから不意に飛び出す影。
「ムッ?」
ドログバンが鋭い出足でがちょう番の娘に反転シュートを繰り出しました。これにはがちょう番の娘も一歩後ずさります。
「…クッ。さすがドログバン少佐。ハットトリックもしたし絶好調の貴方に加えて、復調気味のズラタンまでいるというのでは分が悪いですわね。ここは引きましょう」
がちょう番の娘が手をかざすと闇が広がりました。そして本人はその中へ溶け込むように消えていきました。
「……」
「…こんなことを王子様が知ったら…」
人魚姫が不安そうに言うと、人魚姫の妹が勝ち誇ったように言いました。
「うん、もう気付いてるみたいよ」
彼女の言う通り、王子様は茫然自失という様子でがちょう番の娘が消えた闇を見つめていました。
「…ま、自業自得。ざまあみさらせってところだけどね」
「ああ、私はどうすればいいのだろう…」
奴隷身分にされてしまった王子様は途方に暮れて溜息をつきました。
「えっと…、その…」
言葉の見つからない人魚姫に対し、妹は、
「大食い大会で活躍すれば?
雑記帳 「わんこそば」大食い大会 優勝は東京の泉さん(毎日新聞)
こういう場所で一年分食べておけば死ぬことはないわよ?」
と容赦ありません。さすがに人魚姫がムッと睨みつけても、妹は「ハイハイ」と肩をすくめるだけでした。
「俺様の奴隷になればいい。一試合の間パスを供給しつづけて、走り続けるだけで済む。俺様がケガか出場停止の時にはゴールを決めることだって許されているぞ」
「…ああ、私はどうすればいいんだ!」
ズラタンの追い討ちを受け、王子様は半べそで頭を抱えてしまいました。
「海だ」
と、それまで無口だったドログバンが口を開きました。
「海?」
「そう。遥か海の向こうまで大航海をすればいい。そうすれば、おまえの勇気と智恵如何で何でも手に入れることができる。船は俺がロマン王に頼んで手配してもらおう」
「…遥か海の彼方へ、航海…」
王子様の目が輝きました。
「もはや王子ではないおまえには別の名前が必要だろう。シンドバッドなんてのはどうだ?」
アンデルセンからアラビアンナイトへの路線変更が唐突に決まった瞬間でした(笑)