川の果ての更に果てに

香川県で祖母と幼い孫二人が行方不明になり、祖母の義弟が三人を殺害したとして逮捕された事件。
一連の流れが随分と大きく報道されたり、週刊誌でも「異常な事件だ」とかなり入れ込んで犯人が誰だとか探したりしていたようですが、結局は金銭＋家族トラブルというそれほど異常でもない形だったようです。
家族トラブルについては両者の意見とか食い違ってるみたいですけれど、いい悪い云々を超えてなまじ関係があってすっぱり断ち切れない方が憎悪をリセットできないので溜まりに溜まるというまあ典型例なのかもしれませんね。

昭和時代などだと被害者の多い事件は家族ぐるみの事件が多かったようで、最近の風潮の中では核家族化を嘆く声なども多いわけですが、沢山いればいたでこういう事件も起こるとまあ全てが良くなるという方法は中々ないようです。
結局今回の事件で特別なのは生き残った家族がメディアに対して頻繁に出ていたことくらいで、そのあたりが特異な事件として取り上げられたとかそういうことになるんですかねぇ。

で、まあ、その頻繁に出ていたことで父親が犯人なのではないかと取り沙汰する向きもあったのだそうで、実際そんなことをブログに書いて活動停止を受けた人もいたのだそう。
それで犯人が違ったということで、父親が犯人だと思っていた人達は今度はこぞって「いい加減なミスリードをするな」とかメディアとかに怒っていたりするのだとかで。

ただまあ、秋田で娘と近所の子供を殺害したとして畠山鈴香が逮捕された時にも週刊誌とかが結構「コイツが怪しい」と畠山鈴香を大きく取り上げたりしていたそうで、その時には当たっていたので「やはりそうだった」と一緒になってしたり顔していた人も多かったよう。となると、間違っていたからといって「松本サリンの二の舞になるところだった」とか批判するのもどうなんだろうかという気もするんですけれど。
そもそもその程度の確度しかないことは普通分かろうものだし、そういうのを理解して見てやるべきものなんじゃないかと思ったりもするわけで…

自分が生まれる前のトラブルなどで殺されたりした子は何とも悲惨ですけれど、虐待される子供と同じで生まれる環境を選べない悲しさとかですかねぇ。
可哀相とか悲惨とか色々思うわけですけれど、ただま、言葉とかでどうこう言うよりもむしろ自分達はそういう環境ではなかったことを喜び、その分前向きに生きていくことが可哀相な子供達に対する慰めになるのかなという気も最近ちょっとだけします。