川の果ての更に果てに

昔々、あるところに一人の若者が住んでおりました。
若者は世間を知るために旅に出ることにしました。その際、「人生は何もない虚無のようなものだ」という教えを高僧から受けていたことを思い出し、母親に、
「私は『何もない』と言いながら旅に出ようと思っています」
と言いました。母親は「勝手におしよ」と投槍に返しました。

男は旅に出ました。
しばらくするとＮＨＫが見えてきました。ＮＨＫは不祥事があるのではと話題になっていました。
「何もない。何もない」
男は中に入ってそう言い続けました。そのためＮＨＫの富山局は隠蔽工作をしていたと思われ、大変世間の心証が悪くなりました。

ＮＨＫ富山放送局長が万引き、事実隠す…近く処分（読売新聞）

「おまえは何てことをしてくれたんだ！」
カンカンに怒った橋本氏にボコボコにされた男はこれでは敵わぬと、今度は「沢山ある」と言いながら旅を続けることにしました。
しばらくすると日本スケート連盟が見えてきました。日本スケート連盟では裏金が話題になっていました。
「沢山ある。沢山ある」
男がそういい続けたので、世間はスケート連盟はまだまだ一杯裏金をしていて岐阜県庁みたいに六割以上を処分しなければならないのだと思うようになりました。

＜スケート連盟背任＞「甘い汁吸いたかった」　動機を供述（毎日新聞）

「あんたのせいでスケートの印象まで悪くなったじゃない！」
ミ●ティと●オちゃんにスケートでゴリゴリ切られてしまった男はこれでは死んでしまうと今度は「神よ。彼らの大きな罪を赦したまえ」と唱えながら歩くことにしました。
しばらくすると吉野家の前を通りました。吉野家では牛丼セールをやっていました。
「神よ、彼らの大きな罪を赦したまえ。神よ、彼らの大きな罪を赦したまえ」
男がそう言い続けるので、牛丼を食べようとしていた客は何となく不安になり、皆帰ってしまいました。
「何の恨みがあって営業妨害をするんだ！」
生卵をぶつけられた男はこのままでは不愉快極まりないと、今度は「とても安全です」と言いながら歩くことにしました。
しばらくすると成田空港が見えてきました。成田空港では強風のためダイヤを変更しようとしていました。

強風でダイヤ乱れる＝着陸できず－成田空港（時事通信）

「とても安全です。とても安全です」
男がそういい続けるので、乗客はダイヤを乱すなと抗議しはじめました。
「大惨事を起こす気か！」

またまたボコボコにされてしまった男は完全に懲り、二度と旅に出ようとは思わなかったとな。
めでたし、めでたし？

単発ものは無駄に考える必要がなくて楽です(笑)