川の果ての更に果てに

昨日は半分寝ながら見ていましたので、もう少し比較検討と具体的な予想（妄想？）をしてみましょう。

グループＡ　南アフリカ、メキシコ、ウルグアイ、フランス
予選のなかった開催国はもちろん、予選を戦っていたチームも内容の伴わない微妙な戦いをしていたチームばかり。というとこで全体としてはレベルの低いグループになりそうです。
選手だけ考えるとフランスが圧倒的ですが、ただ、メキシコとウルグアイは高地慣れ、環境慣れしている部分がありますので、とりたててどこが有利ともいえません。
ただ、どこが一枚落ちるかというと戦い方が古いうえに伝統の極限的な精神力も発揮しきれていないウルグアイということにはなるのでしょうね。
南アフリカは初戦の相手メキシコが元来パスワークは高くても決定力がないことと開幕戦で緊張しているだろうところに付け込んで何とかしたいところですかね。開幕戦でのってしまえば多少のサプライズは起こせるでしょう。

勝ち抜け予想：フランス70%、メキシコ50%、ウルグアイ40%、南アフリカ40%

グループＢ　アルゼンチン、ナイジェリア、韓国、ギリシア
珍しく安定感のあり、しかも地味な扱いのナイジェリアですが、現在のアルゼンチンを叩きのめすことが十分にできるくらいの戦力は有しています。アルゼンチン相手なら徹底的な堅守に移行できるうえ、ハリステアスとゲカスという何かを起こすＦＷのいるギリシアも面白い存在です。すなわちアルゼンチンにとって簡単に勝てる相手ではないので攻守どちらつかずな予選の状態のままなら、彼らの前途は見た目ほど明るくはなさそうです。
ダークホースになりうるギリシアはアルゼンチン、ナイジェリアという堅守に徹することのできる相手から勝ち点４を獲得したいところ。韓国とはドローになりそうなだけに。
韓国は最初ギリシアに勝って、攻守不安定なアルゼンチンに巧くつけ込みたいところですね。

勝ち抜け予想：ナイジェリア75%、アルゼンチン55%、ギリシア40%、韓国30%

グループＣ　イングランド、U.S.A、アルジェリア、スロヴェニア
・高地になれている、寒さも慣れている、組織的にしっかり守る
スロヴェニアを倒すのは容易ではありません。アメリカは強いといってもしっかり守る相手をたたきのめすほどのアイデアを持つわけではないのでスロヴェニアがプランを完遂できる相手ですし、決定的な選手がいないけれど、チーム自体は攻撃型チームというアルジェリアはどちらかというと得意先。
困ったらスティーヴィー＆ランプスのミドルがあるイングランドはこの段階で困ることはないでしょうが（ＧＫとファーディナント不調があるので決勝Ｔでは微妙だが）、コンフェデ準優勝国が意外とあっさり消えるということはありえそうです。

勝ち抜け予想：イングランド80%、アメリカ50%、スロヴェニア45%、アルジェリア25%

グループＤ　ドイツ、オーストラリア、セルビア、ガーナ
アンティッチが大分まとめるようになったセルビアですが、このチームには予選がいい時は本選はさっぱりというスラヴ気質があるのが問題なうえ、相手が守りを固めればセットプレーくらいしか点が取れないというのも不安要素です。FWのシュート精度の低さを解消したガーナは予選では強かったですが、萎縮したりテンションが落ちるとガタガタやられるマズい癖があります。オーストラリアには攻撃の形が無く、ケーヒル頼みです。
現時点で特別問題もなく、戦力の厚みを増しているドイツはそんなわけで問題なく突破できそうで、その後ろを争うことになりますが、地の利を考えてガーナが有利ということになるでしょうか。

勝ち抜け予想：ドイツ85%、ガーナ41%、セルビア39%、オーストラリア35%

グループＥ　オランダ、デンマーク、日本、カメルーン
日本が一番勝ち点を稼げる可能性があるのは初戦のカメルーンでしょう。エトーがいますし、ル・グエンが監督になって以降はチーム全体が安定してきましたが、それが２年続くのならカメルーンはとっくの昔にベスト４くらいまで進んでいます。例によってお家騒動と選手と協会の対立を勃発させ、意気低く乗り込んできて、「日本くらいなら」と思ってくれれば泡を吹かせることはそれほど難しくないでしょう。まあ、それでも個人の力でねじ伏せられそうな気もするのが悲しいところですが…
で、オランダとデンマークに勝てない確率はほぼ同程度じゃないですかね。第１シードのオランダについては守備陣とＧＫが不安という弱点はありますので、９月の試合からもう一歩進む何かを見つければ１点取ることは不可能ではないかもしれません。
デンマークは主導権を握られてもしっかり対処し、ロングボールでもサイドアタックでも活路を開けるという点で日本が勝てなかったオーストラリアをもう少し幅広くした感じのチームです。オーストラリアほど肉弾戦にこだわらないのは体力のない日本にはプラスでしょうが、ポウルセンというプレーメーカーキラーがいるのはマイナスでしょう。
日本以外を考えると３チームの差はそれほどありませんが、やはり協会体質を考えるとカメルーンが一歩出遅れるのではないかと見るのが無難でしょう。オランダも守備がアレなのでどこかでボロが出てしまう可能性はありますが。

ちなみにNHKが「ベントナーはヴィドゥカみたいなタイプ」とコメントしてましたけど、ベントナー程度と一緒にするのはヴィドゥカに失礼な気が…

勝ち抜け予想：オランダ65%、デンマーク55%、カメルーン50%、日本30%

グループＦ　イタリア、パラグアイ、ニュージーランド、スロヴァキア
ここは経験国とそうでない国の差がはっきり出そうな印象です。
イタリアは老朽化が進んでいますから、どこかで力尽きるでしょうが、逆に見ればそこまではソツなく力を出せそうです。パラグアイは攻守バランスよく、経験のある選手も多いのでスロヴァキアは上回りそうですが、予選で段々落ちてきたのが気がかり。
スロヴァキアは印象よりはいい選手が多く、これからが期待できる選手も多いので何かを起こす力はありますが、今回は勉強期間ということになりそうです。
ニュージーランドはとにかく耐えて少ない好機で何かを起こすしかありません。

勝ち抜け予想：イタリア80%、パラグアイ70%、スロヴァキア40%、ニュージーランド10%

グループＧ　ブラジル、コートジボアール、北朝鮮、ポルトガル
北朝鮮を除いた三つ巴？　いや、ここも見た目よりはブラジル、コートジボアール優勢でしょう。ポルトガルは点が取れないのを守備で何とかしていますが、守備がいいのはあくまで欧州の枠内の話でブラジルには親善試合で６点取られてますし、ロングボールをボーンと放り込んでも何とかしてしまうドログバを止められるかというと微妙です。
北朝鮮は初戦が44年前に３－０から逆転されたポルトガルということで、今のポルトガルにエウセビオはいませんからそこで何か起こせたら、というところでしょうか。

勝ち抜け予想：ブラジル80%、コートジボアール60%、ポルトガル45%、北朝鮮15%

グループＨ　スペイン、スイス、ホンジュラス、チリ
スペインは前回と同じグループＨということで、さすがにこの段階では余裕でしょうけれど、スイスとチリの２位争いは結構面白そうです。共に若手がどんどん伸びていて勢いがあり、志向がスイスは堅実、チリは攻撃的ということでバラエティにも富んでいますので。ここにイケイケドンドンのホンジュラスが絡むということで内容としては一番面白いグループかもしれません。
そのスイスとチリの２位争いは、互角の戦力なら攻撃と守備では守備が有利でしょうから、スイス有利ということになるでしょうか。キャンプ地も一番南アフリカに適応しやすいところを確保しているみたいですしね（笑）
まあ、私にとってはグループの帰趨よりもとにかく真のスアソ決定戦の行く末のみが気になるのですが。

勝ち抜け予想：スペイン80%、スイス46%、チリ44%、ホンジュラス30%