川の果ての更に果てに

この話はフィクションであり、実在の人物の行動などとは関係ありません

試合前
長谷川健太「さて、清水発、サッカー界に革命を第六章のスタートです」
セニョール原「…何の革命だ？」
長谷川健太「貴方方のようなＪを知らない世代による古い時代はもう終わり、これからは俺達Ｊ世代の新しい時代が来るということです」
セニョール原「ムッキー！　そう簡単に世代交代をやられてたまるか！」
長谷川健太「しかし東京だというのに、スタジアムは見づらい。マスコットもいない、チームも弱いと言うことなしですねぇ」
セニョール原「うるせ～、毎試合エコパ使ってるわけでもないのに偉そうなこと言うな」
長谷川健太「（無視して）ああ、それにしても新時代の旗手として僕以上のものがいるでしょうか。成績は優秀、戦術も明快、そしてアニメのキャラにもなっていると（ちびまるこちゃんにズバリそのまま長谷川健太というキャラで出ているそうな）。五輪があと二年遅ければ監督は反町君ではなく僕だったでしょうに」
セニョール原「ＮＨＫで解説やっていた頃はあまり評判が良くなかったけどね」
長谷川健太「まあ、人には向き不向きがありますから」
セニョール原「第一代表選手もいないしね」
（水の）運び屋今野「イェーイ、ＦＣ東京の代表選手コンチャンだーい！」
さわやかヤクザ福西「ワールドカップにおける代表のボランチは山口組（山口素弘）、稲川会（稲本のこと）ときて去年はワシやった。そしてワシを継げるのは今野しかおらん」
セニョール原「うむうむ、頼りにしているぞ。清水は現役の代表選手ゼロのくせに偉そうなことを言うな」
長谷川健太「まあ、オシムもお爺ちゃんだから僕とか鹿島の良さが分からないんだろうね。それにまあ、近未来の代表選手は沢山いるさ。例えば藤本とか」
さわやかヤクザ福西「藤本？　藤本は代表選手やないか。日本阿波踊り大会Ｊリーグ代表やからな。がはは」
未来の10番藤本「その藤本じゃない！」
弾丸ヘッド岡崎「それに五輪代表も沢山いるぞ。俺に直晃に候補の枝村と」
ヒマラヤソータ「…ぞー！」
弾丸ヘッド岡崎「ぐはっ！」
ルーカス「平山、同世代でポジションの同じ相手にすぐ打ち下ろしのヘッドバッドをするのはやめるだわさ」
長谷川健太・未来の10番藤本「さあ、新時代の幕が開けるよー」
セニョール原「こら、勝手に進めるな！　ええい、ウチには五輪代表だって沢山いるんだ」
さわやかヤクザ福西「そういうことじゃ。野郎共、やっちまいなー！」
梶山「入院中です」　
ヒマラヤソータ「足の故障で出られなさそうなのが残念だぞー。岡崎を…じゃなくて清水を再起不能にしたかったぞー」
アイスマンイノハ「試合前のソフトクリームが、これまた美味しいんだ♪」
（水の）運び屋今野「ダメだこりゃ」

セニョール原「世代交代はさせんぞ～ということで助っ人を呼んできた」
長谷川健太「テディベア？」
セニョール原「ちがわい！　先生、お願いします！」
キングアマラオ「うむ。トーキョーは我が故郷。故郷の危機に立ち上がらぬわけにはいかぬ」
…ということで、アマラオが試合前にゴールパフォーマンス。一発目は外すお約束つきと思われたが…
キングアマラオ「北斗結界陣！」
セニョール原「何だ？」
キングアマラオ「原よ。前半は遮二無二攻め立てるのだ」
セニョール原「え、何で？」

前半
開始から清水が試合を支配。早いプレスでＦＣ東京の展開を封じ、中央でフェルナンジーニョが再三仕掛ける動きをしつつサイド攻撃をうかがうが…

チョ・ジェジン「…メシ（パス）ハマダカ？」
長谷川健太「チョ・ジェジンと矢島の前までしか攻撃が続かないな。ピッチが悪いこともあるがサイドの仕掛けが遅くて帰陣を許してしまっている」
セニョール原「ウチは中盤でことごとく摘み取られてんですけれど…もう少しラインを下げた方がいいのかな」
キングアマラオ「原よ、もっと前へと行くのだ」
セニョール原「いやぁ、それだと一発取られるだけで厳しいじゃないですか」
キングアマラオ「…うぬは所詮その程度の漢であったか。ならばこやつ（テディベア）の方がまだベンチに座る価値があろうというものよ」
セニョール原「下っ端扱いは酷いっす。でも、そこまで言うなら…」

15分くらいからＦＣ東京はサイドの栗澤、石川らが時折仕掛ける。
セニョール原「とはいっても中々いい形にはならないし…ひょえーっ！　マンマミーヤ！」
25分頃から清水はフェルナンジーニョが基点となってカウンターから決定機を繰り出す機会が増える。しかし。

フェルナンジーニョ「ＤＦをかわしてシュート！　うっ？　塩田の姿が大きく見える」
塩田「正面で助かった」
矢島「完全に裏を取って独走だ！　このまま１対１を冷静に決めて…何っ？　ゴールがどんどん小さくなっていく…！」
塩田「ふ～っ、外してくれて助かった」
チョ・ジェジン「オマエ、バンゴハン、ヌキ」
矢島「そんなこと言ったってゴールが小さくなっていったんだもん！」
キングアマラオ「ブラジルの黒魔術と中国拳法を組み合わせた結界よ。これでＦＣ東京サポーターの見守るゴールが割られることはない」
石川ナオ「…キングアマラオはすごいなぁ。っと、とりあえず右サイドを突破できたのでクロスを入れよう」
31分、石川が右サイドから蹴りこんだ速いクロスが清水ＤＦのオウンゴールを誘う。
石川ナオ「こ、これもキングアマラオがいるから？」
キングアマラオ「フフフフフ」
更に１分後。
さわやかヤクザ福西「おら～っ、中に折り返したるで～！」
赤嶺「ボレーシュートだ！　あっ、入った…」
福西の至近距離からのクロスに合わせた赤嶺のボレーが突き刺さり、１分間で２点を取る。
長谷川健太「くっ、点を取られてＦＣ東京の選手が元気になって後ろでしかボールを回せなくなった。まあ、元から前の方ではあまり回せてなかったけれど…」
ＦＣ東京は清水の慎重なプレーにも助けられて前半は２－０で終了。

後半
長谷川健太「前半ほとんどプレーに関与しなかった藤本と、プレー選択の悪かった市川を下げて戸田と枝村を入れるぞ」
さわやかヤクザ福西「藤本の阿波踊りは見れんかったのう」
未来の10番藤本「だからその藤本じゃないって！」
選手を替えた清水だが流れの悪さは相変わらず。サイドへの展開が遅く、中もフェルナンジーニョが中休みで枝村が少し目立つ程度で機能しない。

セニョール原「わ～い、キングアマラオの加護があるから後半もバンバンいくぞ！」
キングアマラオ「…それが言いにくいのだが」
ルーカス「ＧＫからＤＦのボールを取っただわさ！　１対１を決めるだけだわさ！　あれっ？　ゴ、ゴールはどこに消えてしまっただわさ！？」
西部「ホッ、相手がミスしてくれて助かった」
金澤「珍しくドリブルで突っかけるよ～。２人かわして、あとは冷静にシュート…って、西部が５倍の大きさに？」
西部「…珍しくペナルティエリア内でドリブル突破なんかしたから最後続かなかったのかな？」
キングアマラオ「あくまでＦＣ東京サポの見守るゴールに結界を張ったのだから」
セニョール原「後半チャンスを作っても決められないってこと？　マンマミーヤ！」
運び屋今野「監督！　怯えてちゃダメっす。２点リードしているから、点が入らないなら守りきるっす！」
セニョール原「そ、そうか。よし、ちょっと疲れてきた栗澤に替えて元気なノリオを入れて攻守に活性化を図ろう」

セニョール原「いか～ん、攻められっぱなしになってきた」
キングアマラオ「清水サポの見守るゴールには結界も何も無い。うぬの力の見せ所よ」　
セニョール原「そういうことは早く言ってくれ～」
チョジェジン「…メシガマズイ」
長谷川健太「スペースがなくなってきてセットプレーも増えてきたから、矢島よりは強い西澤の方がいいだろう。三枚目のカードを切る」
その西澤、ポストプレーは相変わらずだが下げるために逆に守備陣形を整えられる弊害も。
セニョール原「勝ちが見えてきたから、そろそろ五輪組を使ってやるか。まずは福西に替えて伊野波だ」
アイスマンイノハ「さっき食べたハーゲンダッツ分を走っておこう」
セニョール原「最近のパターンとなっている赤嶺から平山も」
ヒマラヤソータ「点が入らないと分かりきっているのに入れられるのはつまらないぞー。岡崎もいないし枝村と青山はポジションが違うから倒す必要もないし、やることないぞー」
結局、２－０で終了。
長谷川健太「くっ。ＦＣ東京の前日エントリがある時にはＦＣ東京の負けという約束事があったはずなのに、どうして僕達は負けてしまったんだ」　
市川「その点については実は興味深いもう一つのデータがありまして、管理人はこの試合を含めて三試合清水の試合を見ていますが、清水の三連敗中ということでそもそも『管理人が見ると清水は勝たない』というジンクスもあるようなのです。どうやら、より強いジンクスは我々側の方だったようです」