川の果ての更に果てに

長崎・佐世保市のスポーツクラブ内に侵入した男が散弾銃を乱射し、その後自殺したとされる話。
最初に聞いた時は「日本でもそんな事件が起こるようになったの？」とちょっと驚きました。もちろん、基本的には通り魔殺人と似たようなもので、その手の犯罪は最近多発していましたし、また酔って隣人宅で猟銃を発射したなんて話も高知の方でありましたから、全くありえない話ではなかったのでしょうけれど。

九州では最近暴力団関係の発砲が多かったので、「暴力団対策に万全を期していたのに」と公安委員会関係者が話していたとありましたが、犯人が暴力団関係者ではなくてしかも警察の銃所持許可の与え方に問題があったのでは～的な人物だったとかいうことらしく、このあたりスペイン・マドリードでテロが起きた時にいきなり「ＥＴＡの仕業だ」と主張していたスペインの話をちょっとだけ思い起こしてしまいました。

もっとも、銃所持許可については前科とか暴力団関係者でなければ、所持理由が正当と思える場合には出してしかるべきものなわけで、許可された銃を悪用した一事だけで警察を批判する…というのも多少無理のある話かもしれません。見せびらかすように歩いていたという相談があったのを放置していたとすると、そのあたりには多少問題があるのかもしれませんが、だからといってそれだけで許可取り消しというのも難しいでしょうし、迂闊に注意すればしたで犯行時期が早まった可能性もあったでしょうし、判断に困る部分だろうとも思います。

防犯ビデオの設置がなかったことも批判の対象になっているようですけれど、あった方が望ましいとはいえ、設置が義務というわけでもないですし、仕方ないのではという気もします。あれば防げたという代物でもないですし。

残念ながら、犯人が乱射して自殺するくらいの意識になった場合には基本的には防ぎようがなくてどうしようもないのでは、という気がします。
普通の人達はその場に居合わせないことを祈るしかない、のかもしれません。