川の果ての更に果てに

…心情としては理解できますが、そう巧くいきますかねぇ。

いじめた生徒は出席停止に…教育再生会議が緊急提言へ(読売新聞) - goo ニュース

まず、いじめというのは大概複数とか多人数で行われるわけですが、そういう場合に複数人を出席停止にするのが現実的かってことですね。クラス全員が一人を無視している場合に全員を出席停止にして一人のために授業をするとかなるなんてできるのでしょうか？
「そうじゃない。少数の人間が始めた頃に早めに停止する」というのであれば、いじめの定義をはっきりさせなければちょっとからかったとか無視しただけで出席停止とかの処分を食らうことになりかねません。で、まあ、定義をはっきりさせればそれに当たらないようないじめをするかもしれませんしね。
そもそも初期段階でＯＫとかなると、逆に一致団結していじめられる側を排除するなんてことだってできそうですしね。そうそう福岡のケースでは教師がいじめに加担していたわけですが、その場合はどうなるんですかね？
少なくとも政府や文部科学省が想定しているような単純ないじめなんて学校ではありえないのではと思うのですけれど。

それにまあ、仮に適切な形で出席停止が下されたとしても、それでいじめがなくなるかという保証もないような気がするのですが。いじめの中にはメールなどで嫌がらせを受けたとかそういう話も沢山あるわけですが、それらは別に出席停止になっていようがいまいが関係ないのでは。
ま、学校の責任を減少させたい、ということがこの出席停止の意味なのでしたらこの批判はあたりませんけれどね。

まあ、結局のところいじめをなくすのにこんなものを導入しても意味がないでしょう。逆効果になる可能性の方が高いんじゃないですかね。

変な話、心情としてはともかく、いじめられた方を出席停止にする方がむしろ効果的なんじゃないですかね。
いじめられて自殺する子供は心の整理もつかないまま、義務感で学校に行っている場合があるわけで、それでどんどん苦しくなっていると。心の弱さとかそのあたりの是非はともかくとしましてね。
ならば隔離してあげることで頭を冷やす期間とか与えてやった方がいいんじゃないかという気もするんですが。その間にカウンセリングだって受けられるわけですし。親だってそうなれば学校に文句言うだけでなく、真剣に自分達で解決策を模索しなければならないわけですしね。
もちろん、それだって色々問題はありますけれどね。

とりあえず、教育再生会議とやらがいじめられる側の立場というものに共感できていないことだけは明らかですね。

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