川の果ての更に果てに

相変わらず世間を騒がせている未履修の問題ですが、実践していた県立高校の校長が自殺するなんて話があったようで…

茨城県立高の校長が自殺　山林で、近くに遺書(サンケイスポーツ)

当人にしてみると「生徒のために良かれ」と思ってやってきたことが、一転して生徒達からも激しい非難を受ける羽目になったということで「自分は何のために頑張ってきたのだろう」みたいな葛藤があったのかもしれませんね。厳しい現実ともっと厳しい現実の間で苦悩していたのかもしれません。せめて言いたいことでも言ってくれれば教育の現場がいかに苦しんでいるか分かったのではないかと思いますが、とにかく残念な話ではあります。
まあ、この人に限らず全国各地で校長先生が謝罪に追われたりしているそうです。中には自分が始めたのではなくて以前の校長が始めたものも多いでしょう。そんな時に、自分の代で「これは指導要領に合わないからダメだ。受験に差し障りがある？　馬鹿者、文科省のルールは絶対だ！」なんて言えるはずもないでしょうしね。
ましてや、未履修を実践していた校長が教育委員会の責任者になっていたなんていう県もあるらしいですし。

校長先生をやめたいという人が多いなんていう話も以前にはありましたが、こういうのを聞いていると何とも頷ける話ではあります。統括責任者になりたがるのがいないというのはそれ自体病んだ話ですが、実際問題部活で疎外感を感じたから自殺したという、悲惨ながら教師にはどうしようもないような話においてまで責任を負うなんてことになると「やってられるか」と思うでしょう。

で、政府は救済は前提にしているようですけれど、あまりやりすぎると「脱法を奨励する」ということで困っているのだとか。
ま、教育改革を声高に唱えていただけに、いきなり現状追認の現実妥協なんてなると確かにカッコ悪いことこの上ないですね。どのあたりで落としどころをつけるのでしょうか？

ま、それとは関係なく受験生の皆さんは勉強を頑張ってください。