川の果ての更に果てに

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2025.01.31 -

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先週セビージャのアントニオ・プエルタが亡くなるという痛恨の出来事があったリーガ・エスパニョーラ。
今週はとりあえずつつがなく終わったようです。内容とか結果がどうこうとなりがちですが、まずは選手や観客の安全がしっかり守られる試合であってほしいものです。

で、心臓関係の話についてはアーセナルのヴェンゲル監督が「私はフランスで心臓に問題があると知りつつプレーしている選手について知っていた。彼は残念ながら練習中に亡くなってしまったのだが。プエルタが自身の症状を自覚していたかについては分からないが、全ての選手に心臓の定期検診などは受けさせてもいいのではないだろうか」というようなコメントを残していたのだそう。
心臓疾患と分かっていても無理ができるものなのだろうかと思う部分もあるわけですが、そういう観点ではキャプテン翼に三杉淳というキャラクターがいたなぁなんてことを思いました。

三杉君については「攻撃的中盤の位置からオフサイドトラップのためにＤＦラインの上げ下げまで指示できる小学生はまさしくネ申。翼は言うに及ばず戦術理解度やチーム支配力では世界一の選手」という点をどうしてもクローズアップしがちですが、20年前から心臓病とサッカーというテーマを取り入れていたというのがこのキャラクターの一番すごいところなのかもしれません。

ちなみにこの点については70～80年代にはスコットランド代表監督のジョック・ステインが試合中に心臓病で倒れたり、ペルージャのレナト・クーリも試合中に心臓関係の病気を発症して亡くなったという話がある（ペルージャのホームスタジアムがレナト・クーリなのは彼の死を惜しんでのものだそう。サンチェス・ピスファンがエスタディオ・アントニオ・プエルタになることは無さそうですが）ので、まるでモデルがないということもないようです。もちろん、高橋先生がそのあたりの話を調査していて「こういうのもサッカーではあるらしい」なんて感覚で取り入れていたのか、単なる思いつきでそんな設定にしてみたのかは分かりませんが。

無論マンガなのでそういうのもアリという感覚で当時は見ていたわけですが、現実として三杉君に近いような立場の選手もいるわけで、そう考えると先進性があったのかもという気もします。逆にこのあたりの分野では20年間進歩がないということになるのかもしれませんが。
また、過密日程が槍玉にあげられる傾向がありますが、過去の話などを紐解くとクーリ在籍当時のペルージャが過密日程を組んでいたかどうかは疑問なので、過密日程だけが心臓疾患の原因とも言えないかもしれません。

根本的にサッカーの場合には筋力にしろ持久力にしろ、他の競技ほどには限界を問われないわけで、内臓の弱い人間でもある程度までできる…そんな構造的な原因があるのかもしれません。

その三杉君ですが、時代が進むにつれて手術などの甲斐あって心臓病も治ったそうです。ただ、成長したあとは攻撃的中盤からＤＦラインの上げ下げまで指示していた強大な支配力などはなくなってきているという話も…
神童が長じて普通の人になってしまったのか、彼が命に危険を負う代償としてそんな強大な支配力を有していたのかは分かりませんが、そのあたりも箴言として面白いかも。

Comment(4) TrackBack() ▲ENTRY-TOP

Comment

無題 - がちゃ

2007.09.03 Mon 20:53 URL [ EDIT ]

土曜日のフットサルで、たまたまユニフォームを肩までまくりあげている人がいたためにタイムリーに翼くんトークになりました。
(･ω･)
んで、三杉くんはサッカーではなくフットサルへ転向すべきだという結論に達しました(笑)。

プエルタの件を教訓にメディカルチェックについては強化していってもらいたいものですね。

＞がちゃ様 - 川の果て

2007.09.04 Tue 01:00 URL [ EDIT ]

ほほう、フットサルですか。でもＤＦラインを手足のように操る小学校時代の特技を思い出せばピッチの広いサッカーの方がいいような気もします（笑）

メディカルチェックといえばカヌーは確かインテル入団の時のメディカルチェックで心臓疾患が分かったんですよね。やはり何らかの形でそういうのをやった方がいいのかもしれませんね。

無題 - daisque

2007.09.04 Tue 21:34 URL [ EDIT ]

こんばんわ。

逆に心臓の病気をレッズのワシントンなんかは、心臓の治療に2年余りを費やし、その後、ブラジル全国選手権で歴代最高ゴール数で得点王に輝き、来日したあとは、ご存知の通り。
このへんはブラジルゆえに成しえる業かもしれません。
日程の過密さを言えばヨーロッパと差はないはずなんですが。

三杉君の設定は8割以上思い付きだとは思いますが、怪我の多いところとかはリアルなサッカー漫画だったと思います。
まー、あんなプレー繰り返していたなら怪我もするわな、とも思いますけど（笑）。

＞ daisque様 - 川の果て

2007.09.05 Wed 18:01 URL [ EDIT ]

ワシントンもいましたね。彼なんかは自費で医師を同行させていて今では「世界でもっとも安全な選手」とか呼ばれたりするなんて話もありました。アザモアなんかもいますよね。

もちろん、彼らのように金銭的に余裕のある選手ばかりではないでしょうけれど、日頃から注意していくことが必要なんでしょうね。

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