Americanfootball
Chicago Bears
Jacksonville Jaguars
Football
Leeds United
FC Dynamo Kiyv
IFK Goteborg
VfB Stuttgart
Shonan Belmare
etc...
Baseball
Tokyo Yakult Swallows

2011年は勝てるのだろうか…?
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
これまでの話 → ◆
さて、雪の城を探すべく北へと旅立つ一行。ケガをしたガブリエルとロナウドの面倒を見るためジ・オとデコが残り、ロマン王とその知人達は帰っていきました。更にはナカータンは「今までの自分探しの旅を記録にしたい」と母国へ戻っていきました。
中田氏の“旅”…半年間で地球4周分、世界27カ国訪問(サンケイスポーツ)
結局、ついてくるのはズラタンとサビオラタン、ついでに何故かパヌッチです。
「俺がいると全方位が自由に見渡せる。便利だと思うよ」
「ってか、アンタが一々髪をチェックしているのがすごく落ち着かないんだけど…」
「おっ…そこに何か変な奴がいる!」
「…嘘ばっか」
「いや、本当に何かいるぴょん!」
サビオラタンとズラタンが近くの茂みに飛び掛りました。ドカンバコンと物音をたてて取り押さえると…
「いたいのらー。ひどいのらー」
「うっ。我が首領トッティちゃま…」
「痛いくらい漢字で言ってほしいぴょん」
「トッティちゃまむずかしい字は分からないのらー」
「それはそうと何をしているんだぴょん?」
「がちょう番のむすめさまがべつのところに行くといって、おいだされてしまったのらー。ローマにスクデットをとらせてくれるとやくそくしてくれたのにひどいのらー。くやしいのらー」
「…答えになっていないぴょん。ボクタンの質問が理解できていないようだぴょん」
「漢字が分からないなんてガッカリだよ」
「王子も段々出番が薄れてきたぴょん。頑張るぴょん」
「余計なお世話だよ! 変な奴ばっかだから余程の個性がないと消えるんだよ」
「…それがビッグクラブの定めだぴょん」
そんな話をしている三人をよそにパヌッチが、
「…首領トッティちゃま。それなら俺達と一緒に憂さ晴らしに行こうじゃないか」
「そうするのらー。ズラタン、おまえもローマに入ってほしいのらー」
「待遇次第だな」
「うー。げんじつてきでいやなやつなのらー」
「ところでトッティちゃま。雪の城について知っていることはない?」
「トッティちゃまには分からないのらー。ただ、近くにはとうぞくたちがすんでいるというのらー。ぶかの人たちはそのとうぞくのあんないをうけないと行けないというのらー」
「…一人だけ幼稚園用の絵本会話だぴょん」
さて、そんなこんなで一行は近くの町に立ち寄り、盗賊たちの情報を集めることにしました。
「このあたりに変な盗賊達がいるというが?」
「ああいるよ。北欧随一の危険なヤツラだ。何せ自分達のことを怪盗アンデスと呼んでいるのだから」
今年最高の変換ミスは……「怪盗アンデス」?(IT media)
「…奴か」
ズラタンがニヤリと笑いました。
「知ってるの?」
「ああ。俺様はその男を知っているッ! いや、その名前と盗みっぷりを知っているッ!」
「じゃ案内してよ」
「…俺様がボケたんだから突っ込んでくれよー」
と言いつつ、今回は話を巻くのですぐに盗賊の住処へと向かいました。
住処となっている山が近づいてくるとズラタンが叫びました。
「アンデシュ(ス)・スベンション! いるんだろ。ズラタン様が来てやったから出て来い!」
ズラタンが大声で叫ぶと、何人かの盗賊が姿を現しました。
「やれやれ、相変わらずズラタン君はうるさいねー」
「おまえな。何が怪盗アンデスだ。大体お前が何を盗んだっていうんだ?」
「4年前にアルゼンチン人の希望と栄冠を盗むことに成功したけど? 2年後にも多くの人達の希望を盗むつもりさ」
「それじゃ悪者じゃねえか」
「悪者だっていいよ。こんなニュースがなければ僕が出る予定なんてなくて、盗賊役は別の誰かに回る予定だったんだ。出番があるなら何だっていいよ。善人として名前を100年残せないのなら悪人として名前を1000年残すのが男の本懐というものさ」
「…哀愁漂う話だな。とにかくだ、訳あって雪の城へ行くつもりなので案内してくれ」
「…偉そうな命令に頭がくるけれどまあいいよ。ここでやりあって話を長くするのもいい加減疲れる。案内しよう」
ということで、怪盗アンデシュの案内で雪の城にあっさり向かう一行。
意味不明なまま続いたこのシリーズもいよいよ次で最後です。
「それでは、試合を開始するでやんす~」
ポール・センがホイッスルをこれまた呼んできたらしいコッリーナサンに渡しました。コッリーナサンが笛を吹き、試合が始まりました。
「大丈夫なのでしょうね? ポール・セン」
空中から声がしました。
「大丈夫でやんす~。あの連中を見るでやんすよ。いかにもレジェンドなオーラをピンピンに出しているでやんす」
実際、ズラタン、サビオラタン、ドログバンは早くも苦戦しておりました。
「マークが厳しいぴょん」「…(むう。始末したいが試合中は殺人許可証が有効にならない)」「動けねー!」
そうしている間に右サイドのアンドラーデにボールが回りました。アンドラーデは頭でボールをリフティングしながらひょいひょいと進んできました。
「…後れは取らんぞ!」
ジ・オがすぐさまチェックにいきましたが、スルリとかわされそうになりました。
が、例によって隠し腕でつかんでアンドラーデを引きずり倒し、ボールを奪いました。ファウルを主張するアンドラーデですが、ジ・オは肩をパンパンと叩いてアピールします。
「肩、肩だ!」
コッリーナサンは隠し腕が見えなかったので何が起きたのか分からずにショルダーチャージだったのだろうと流してしまいました(笑)
さて、ジ・オはボールをデコに預けて上がろうかと思いましたが、前に広大なスペースが広がっていました。そこで前進したところ、CB達は3トップにベッタリと張り付いている上、中盤もチェックにきません。
「…?」
ジ・オは更にドリブルで進み、シュートコースが見えたのでシュートを打ちました。
ボールがネットに突き刺さり、味方が喜んで駆け寄ってきました。
「…あれ?」
呆気に取られるポール・セン。及び外野の三人(王子、妹、ロマン王)。
「…いきなり失点を食らいましたね」
がちょう番の娘の静かな声がかえって不気味です。
「何をしているでやんすか! 何であんなにチェックが遅いんでやんすか!」
「…そうか。あのレジェンド達、戦術が発展する前の選手達ばかりだから、個人としてはともかく、サイドバックの攻め上がりとか連動したプレスには対応できないのか」
ジ・オは相手の弱点を見抜きました。
ということで再開されるとほとんど動けないガブリエルとロナウドを除いて執拗にプレスをかけました。そしてボールを奪うと再びジ・オにボールを回しました。元気なジ・オは体当たりされても崩れません。昔の選手達はあまりフィジカルも強くなかったのです。
前半は5-1で終わりました。
「やったー! これなら楽勝ね!」
外野三人衆が喜んでいましたが…
「うぅ。僕はもう動けない…」
ベンチでは傷だらけのガブリエルがタオルを投げていました。更にロナウドも大分弱っていました。
「むぅ。2人とももう無理そうだな。4点リードしているとはいえ、9人で戦うとなると…」
その様子を見ていたポール・センとボルヘッティ。
「よし、チャンスでやんす! 我々が出るでやんす!」
「…げっ。あの二人が加わったら4点リードとはいえマズいんじゃない?」
「ニャン。ポール・センは疲れ知らずの中盤だし、まともなCBがいない以上はボルヘッティの高さには太刀打ちできない。そうなるとボルにロングボールをあてて、こぼれ球をペレやディ・ステファノが拾うことで大ピンチになりそうであるな」
「コッリーナサン、交替でやんす!」
「…儀式なのに交替していいの?」
「つべこべ言わないで入れるでやんす!」
二人は無理に交替を認めさせ、一行のベンチにやってきました。
「…何しに来た?」
ズラタンがガンを飛ばすと、ポール・センはニヤリと笑い、
「だから、その二人と交替するでやんす」
「…は? お前たち、あっちの味方じゃないの?」
「関係ないでやんす。負ければ生贄にされる以上、勝ちそうな方に味方するのが賢い者の選択でやんす」
「せこ…」
後半が開始すると、ポール・センが中盤の底で精力的に動いてボールを奪い、スクランブルでCBで入ったボルヘッティが攻撃を跳ね返します。前半以上の内容で圧勝しました。
「正義は勝つ! でやんす~!」
Vサインを出すポール・センに空中から怒りに満ちた声が。
「ポール・セン、貴方のユーモアには大変笑わせていただきましたよ」
月からビームが放たれ、ポール・センとボルヘッティもお星様になってしまいました。
「こら、がちょう番の娘、出て来い!」
妹が夜空に叫びました。
「…クスクス、貴方達はとことんまで私の邪魔をしようというのですね?」
「当然でしょ。決着をつけてやるから出てきなさいよ!」
そう。動けないロナウドとガブリエルを差し引いても9人います。がちょう番の娘がいかに強いとはいえ、人数で圧倒できる…はずでした。
「今、決着をつける理由がありませんわ」
「な、何でよ。怖気づいたの?」
「別に。そもそも、私はドラゴンポールでこの世を真っ黒に染めたいと思っているだけで、個別に貴方達を倒したいと思っているわけではありません。途中から関与したのは人魚姫が同じ系譜に属するものということで、仲間にしようとしただけ。それが達成された以上、貴方達とやりあうのも時間のムダです。一年経過してドラゴンポールが復活するまで特に何もする気はありませんわ」
「……それが達成されたって…」
ギョッと人魚姫を見ると、人魚姫は依然として暗黒騎士カイトを修理していました。倒しても暴走してより強くなる暗黒騎士カイトの強さはもう肌身に染みて分かっています。
「クスクスクス。さあ、私とともに世界を真っ黒に染めましょうね」
がちょう番の娘の声とともに人魚姫は闇に包まれいなくなってしまいました。
「こらー、お姉ちゃんを返せ!」
「それでは、ごきげんよう」
そう言って、がちょう番の娘の声は聞こえなくなってしまいました。
「コラー! 表に出ろー!」
妹の叫び声だけがただ虚しく響きました。
「うぅぅ…お姉ちゃん」
「信じるのです。耐えるのです。そうすれば救われます」
「うるさいよ。聖人イケル。それにアンタ全然報われてないじゃない」
「うっ。そ、そんなことは…」
「とにかく、お姉ちゃんとがちょう番の娘はどこにいるのか分からないともうどうしようもないわ。一年経ってドラゴンポールが復活したら、お姉ちゃんとがちょう番の娘が暗黒騎士カイトを引き連れて世界を真っ黒にするために動き出してしまうのよ…」
「雪の城だ…」
ロナウドが口を開きました。
「雪の城?」
「そうだ。人魚姫の心が氷のように閉ざされてしまったのは、彼女が雪の女王の冷たい欠片を目と心臓に受けてしまったからだ。それに誘われたのだから、彼女はきっと雪の城にいる」
「人魚姫に始まり、シンドバッドに浮気した後、アンデルセンに立ち返って『雪の女王』でフィナーレというわけなのね。で、雪の城はどこにあるの?」
「知らない。しかし、雪の城というのだから北にあるのだろう」
長いー。しかし、あと二回で終わるー。
これまでの話 → ◆
突然のジ・オの襲撃にびっくりしたロナウドでしたが、すぐにニヤリと笑います。
「面白い。このロナウド様と1対1の勝負を挑むなんてね!」
すぐさま飛び掛るロナウド。対応するジ・オ。
しかし、スピードの差は明らかですぐにロナウドがジ・オの反応を振り切りました。そしてあっさりとジ・オの後ろに回る…のかと思いきや。
「どわっ!?」
ロナウドは突然ブンと放り投げられてしまいました。
「…ニャン。一体何が起こったのだ?」
「見てなかったの? お腹のあたりからニョキっと隠し腕が出てきて、それがロナウドを掴んで放り投げたのよ」
「いくら素早いといっても、お腹から腕が出てきて攻撃されるなんて思わないだろうからね。アタイならビックリするよ → ジ・Oについて」
「それって反則って言うんじゃないのか?」
「ノープロブレム。バレなきゃ反則じゃないのよ」
すっかり観衆と化している三人衆(王子、妹、ロマン王)が勝手に解説をしています。
さて、地面にたたきつけられたロナウドが頭をおさえながら立ち上がりました。
「…い、一体何が起きたんだ?」
「落ちろ! 蚊トンボ!」
ジ・オはロナウドに低空スライディングタックルを仕掛けました。
「そんなタックルを食うほど甘くないよ」
とロナウドがジャンプしますが、ジャンプしたロナウドを隠し腕が捕まえました。
「うわぁ! 何だそれは?」
「勝負はいただいた!」
ジ・オは隠し腕でロナウドを何度も何度も地面にたたきつけました。と、キープしていたボールがロナウドから離れてしまいました。
「うぅ…ボールが…」
「ジ・エンドだ」
もう一回地面にたたきつけました。しかし、ロナウドに致命的なダメージまでは与えませんでした。
「…何故、止めを刺さない?」
まだ意識のあるロナウドが問いかけるとジ・オは「フッ」と笑いました。
「あそこのお嬢ちゃんが、あんたが死ぬと悲しみそうなんでね」
人魚姫の妹と王子様、不安そうなロマン王の方に視線を向けて言いました。
「ねぇねぇ、何かアイツだけ登場時からカッコ良くない? 隠し腕だけは卑怯だけど、元々ジ・オだし」
「ニャン。どうやら、いたる連中を濃い性格にしてしまった結果、イザ新しいのを出そうという時になって、実は正統派がいないということに気付いたらしい」
「だからって、地味めなジ・オをそんなにしなくても…」
ジ・オがロナウドを倒している間に、残る面々も赤い悪魔軍団を蹴散らしていました。
「ば、バカな…いくら話の展開を巻くとはいえ、赤い悪魔軍団がこうもあっさりと…」
と書くと、作者がいかにもユナイテッド嫌いに思われるかもしれませんが、個人的にはチェルシーよりはユナイテッドの方が好きです(笑)
とにかくファーガソンがよろよろと後ずさると例によって声がしました。
「帝王ファーガソン。私は貴方にも失望しました」
月からの光が帝王ファーガソンも跳ね飛ばしてしまいました。
「…ということは、ひとまず戦いに勝利した?」
「と思うのは早いでやんす!」
近くの高台にポール・センとボルヘッティが現れました。
「うわ。マイナーなのが揃って…」
「マイナーで悪かったでやんすね! 連戦連戦で疲れているところにまた新手をぶつける。これぞ必勝の策でやんす!」
「…単に選手層の厚さにモノをいわせた物量作戦っていわない?」
「黙るでやんす! ボルヘッティ。アレを用意するでやんす」
ボルヘッティがうなずくと、突然轟音とともに石造りのスタジアムが姿を現しました。
「…私の~記憶が確かならば、昔、ホンジュラス地方のアステカ文明では、神に捧げる儀式としてサッカーに似た競技を行い、勝者を讃え、敗者は神の生贄としていたという話があったという」
「…ほう。つまり、それを俺達にもやれと。サッカーをやって、勝てばOK、負ければ生贄ってわけか」
「そうでやんす。そして、この者達とやってもらうでやんす!」
ポール・センが口を開こうとしたのをボルヘッティがドンと押しのけ、
「甦るがいい! アイアンフットボーラー!」
「…うっ。せめて指だけでも鳴らすでやんす」
突然辺りが暗くなったかと思うと、スポットライトを浴びて11人のフットボーラーが降り立ってきました。
「GK。スペインの守護神リカルド・サモーラ。
DF。偉大なる皇帝フランツ・ベッケンバウアー。世界最高の主将ボビー・ムーア。百科事典ニウトン・サントス。褐色の糸ホセ・アンドラーデ。
MF。バルサの象徴ラディスラオ・クバラ。フランスの将軍レイモン・コパ。サッカーの神ペレ。黄金の隼アルフレッド・ディ・ステファノ。
FW。永遠の得点王ジュス・フォンテーヌ。疾走する大佐フェレンツ・プスカシュ」
「ゲゲゲゲゲ~~!」
「何だ。俺様のコピーが11人出てくるのかと思いきやそんな大したのはいないではないか」
ズラタンは余裕の様子でした。
「さあ、そっちからも11人選ぶでやんす」
「って11人もいるのか? 俺様だろ、デコ、サビオラタン、ナカータン、ジ・オ、パヌッチで6人」
「ニャンニャン。とりあえず余の知り合いを何人か呼んでみよう」
ロマン王が緊急連絡をし、程なくドログバン少佐、子犬のリベリー、聖人イケルがやってきました。
「でも9人…」
「仕方ない。俺が分離しよう」
デコが融合していたガブリエルと離脱しました。これで10人になりました。
「まだ1人足りない。試合自体は8人いれば成立するというが、ただでさえ相手が強いのに最初から10人では」
「お、俺がやろう…」
フラフラとロナウドが立ち上がりました。
「これで11人」
「…ということは、GK:イケル、DF:ジ・オ、ガブリエル・ミリート、パヌッチ、MF:リベリー、ナカータン、デコ、ロナウド、FW:ズラタン、ドログバン、サビオラタン。何の脈絡もないチームね。しかも引退者がいるしみんな疲れてるし…これで勝てるのかしら?」
人魚姫の妹、不安そうにピッチに向かう11人を見ておりました。
人魚姫は相変わらず暗黒騎士カイトを修理していました。
これまでの話 → ◆
さて、ヘンリクの攻撃は退けましたが、もう一人抵抗しているルー二ーには一同苦労しておりました。何せルー二ーは山を掴むは地面を割るわでおよそ近づくこともままなりません。
「ちくしょう! 俺は、俺はパーフェクトデコになったというのに、奴には近づくこともできねえのかよぉ!」
「デコ、随分熱血だぴょん。頑張るぴょん」
「俺、そろそろ自分探しの旅に戻りたいのだが…」
「くそ~、まだこのあたりの髪が乾ききっていない。ドライヤードライヤー…」
一同のチームワークの無さもルー二ーに苦戦している原因でした。
「お~ほほほほ。そのままルー二ーに倒されてしまいなさい!」
とかぐや姫が意気軒昂の高笑いをあげていると…
「ちょっと待ったァァァ!!」
大きく叫ぶ青黒の犬がおりました。ルー二ーがその姿を見てギョッと驚きます。
「あああああ~Σ(~∀~||;)、おまえはボクを騙した…」
「決着をつけようじゃねえか。ルー二ー」
ズラタンがニヤリと笑って待ち受けていました。
「おまえのせいでボクは、ボクは……絶対に許さないぞ~ヾ(。`Д´。)ノ」
ルー二ーはゴーと炎を吐きながらズラタンへとまっしぐらに向かっていきました。
が…
「あれ?」
突然、ルー二ーの足下が崩れました。何とズラタン、狡猾にも落とし穴を仕掛けていたのでした。
「ウワアアアアアン!!。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。」
ルー二ーは泣きながら深い深い穴の中に落ちていきました。
「おっと、忘れ物だ」
ズラタンは穴の中に一枚のレッドカード■を投げ込みました。
「お前さんのために、わざわざこの間もらってきたのさ」
そう言って不敵に笑うズラタンでしたが…
(絶対嘘だ)(負け惜しみだ)
当人以外の誰もがそう思っていました。
「くっ…」
「さあどうすんの、かぐや姫さん?」
人魚姫の妹が余裕綽綽の表情で尋ねました。もはやかぐや姫に味方はなく、不確定要素のある暗黒状態の人魚姫は起動を停止してしまった暗黒騎士カイトのメンテ中で完全に場から離れています。かぐや姫対一行では数の差がありすぎました。
「悔しい~! この借りは必ず返すからね!」
「残念ですが、それは不可能です」
空中にがちょう番の娘の声がしました。
「…貴女は、いらん時にちょっかいを出して計画をパーにしてしまいました。貴女がいなければ暗黒に支配された人魚姫はたやすく私の支配下に置けたというのに…」
「そ、それが何だっていうのよ!」
「おまけに帝王ファーガソンの大切な持ち駒を勝手に使用して、しかも失敗してしまいました。帝王はカンカンに怒っています。貴女の失敗は海よりも深く、月よりも大きい。貴女を見過ごしていては示しがつきません」
突然、月から一陣の光が降りてきました。それがかぐや姫を直撃し、ポーンと宇宙へと弾き飛ばしてしまいました。
「何でよ~! 何で日本の童謡の中でもっとも気高く、美しいワタシが、知ってる人の方が少ないがちょう番の娘なんかにやられないといけないのよ~!?」
かぐや姫はそう言い残して星になってしまいました。
「……相変わらず強いぴょん」
サビオラタンが冷や汗を流す中、がちょう番の娘の声が続きます。
「さて、帝王ファーガソン。貴方には期待していますよ」
と同時に東の方から赤い軍団が現れました。帝王ファーガソン率いる赤い悪魔軍団でした。
「よくもルー二ーとヘンリクを。許さんぞ~!!」
帝王ファーガソンは烈火のごとく怒っていました。憤懣やるかたない様子で近くのスパイクをボーンと蹴り飛ばしました。その破壊力たるや遠く彼方の別荘でくつろいでいたベッカムさまに直撃しそのまま反対側の壁に叩きつけてしまうくらいに強烈でした。
「我々はルー二ーとヘンリク、ついでにリオを失った。しかし、我々にはまだロナウドが、そして幾多もの赤い悪魔軍団がいる!」
ズラリと並ぶ赤い悪魔軍団。その先頭に浮かぬ顔をしたロナウドが立っていました。
「ロナウド! そんなやつの言いなりにならないで、お姉ちゃんと一緒に来ようよ!」
「…残念ながら、そうはいかない」
ロナウドは首を横に振り、突っかかってきました。と同時に他の者達も一斉に向かってきます。
「うわっ、人数が多い!」
一同は否応なく乱戦に巻き込まれてしまいました。そんな中、そそくさと暗黒騎士カイトを修理している人魚姫を狙い、ロナウドが猛然と突っかけていきます。
「やめて! ロナウド!」「ニャンニャン、ロナウドよ、考え直すのだ!」
妹やロマン王の制止を聞き入れず、飛翔ペタラーダを浴びせようとするロナウド。
「!! 何者?」
が、突然横槍を入れてきた一人の小型ロボットがいました。ロナウドは人魚姫を直前に身を翻さざるをおえません。
「ジ・オ!」
「ジ・オだぴょん!」
「ロナウド。いずれはバルサマンの前に立ちふさがる、いや、この俺の前に立ちはだかる者よ。勝負だ!」
これまでの話 → ◆
パワーアップを果たし、更に強化された暗黒騎士カイトとナカータン、そしてデコ。
三人の緊張感が高まりを見せた頃、
「お姉ちゃん!」、「人魚姫!」
王子様達三人がようやく追いつきました。と同時に、
「見つけたわよ! 人魚姫!」
何と同時にかぐや姫の一行も到着しました。
「うわ…何かすごいややこしいことに」
デコとナカータン、サビオラタンの三人、人魚姫と暗黒騎士カイトとパヌッチ、妹+王子様+ロマン王、かぐや姫一行の四つのグループが鉢合わせになってしまいました。
「…ヘンリクとウェイン・ルー二ー、人魚姫を倒すのよ!」
かぐや姫が命令しました。
「人魚姫がやられるのは良くないぴょん!」
サビオラタンがヘンリクと立ち向かう姿勢を見せました。
「……? じゃあ、俺とコイツは?」
デコとナカータンは暗黒騎士カイトをチラリと見ました。人魚姫と共闘する以上、当然暗黒騎士カイトは味方、ということになります。
「…何か変な気がするけれど」
乱戦が始まることになりました。
「ルー二ー、グレイプニルから解いてやったんだからしっかり働くんだよ!」
かぐや姫がルー二ーをバシリと叩きました。
「ウワアアアアアン! 。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。ルー二ー、ぶたれたよ~ ・°・(ノД`)・°・」
ルー二ーは大声で泣き出すと地面をめくるは山を投げるわと大暴れを始めました。
「うわあああっ! 何て奴だ。おいカイト、そっちはお前に任せた。とにかくみんなでコイツを押さえろ」
デコ達は暴れまわるルーミーを取り押さえにかかり、暗黒騎士カイト一人がヘンリクと向かい合うことになりました。
「ふむ。そなた暗黒騎士と見える。虚無僧と暗黒騎士が戦うのも悪くない」
ヘンリクは編み笠を取り、人魚姫より奪った草薙の剣を抜きます。が、いきなり切りかかるのではなく、
「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!」
ヘンリクは素早く九字を切りました。その術法によって結界が発生し、暗黒騎士カイトを取り囲んでしまい身動きを封じてしまいました。
「ケーブルが!」
結界が暗黒騎士カイトに外部エネルギーを注入するケーブルを切断してしまいました。ケーブルが切断されることで暗黒騎士カイトへのエネルギーの注入がなくなり、当然行動エネルギーがなくなり、動きが鈍くなります。そこにヘンリクが草薙の剣を抜いてバッと飛び掛りました。
「御免!!」
ヘンリクはスパーンと暗黒騎士カイトを結界ごと切り裂いてしまいました。
「そんな…暗黒騎士カイトの起動が停止…」
人魚姫が呆然と動かなくなった暗黒騎士カイトを見つめます。
「…また、つまらぬ者を斬ってしまった」
ヘンリクがそう言って、刀をパチンと収めた時、
「ぬうっ!?」
暗黒騎士カイトが再起動して暴走を始めてしまい、猛烈な勢いで突っ込んできました。そのままヘンリクを地面に引きずり倒してマウントポジションの姿勢にもちこみます。
「何を、破邪顕正!」
ヘンリクがまた呪文を唱えました。
すると暗黒騎士カイトの下敷きになっているのがヘンリクではなく、同僚のファーディナントに替わりました。俗に言うならば空蝉の術、身代わりの術です。
「えっ、えっ、えっ?」
ファーディナントがおろおろと見上げる中、暗黒騎士カイトは容赦なく拳を打ち下ろしました。
「ぎえええ~~~っ!!」
「……暗黒騎士カイト! それ以上そいつに構う必要はありません!」
人魚姫の命令も聞くことなく、暴走カイトはガンガンとファーディナントを叩いています。なすすべもなくファーディナントはKOされてしまいました。
「す、すたー選手の俺が…こ、こんな酷い扱いを受けるなんて…」
さて、ファーディナントを倒すと暗黒騎士カイトはヘンリクに再度飛び掛りました。
「…ふむ。暴走しているだけに行動時間は短いと見た。しばらく距離を取れば拙僧の勝ち…」
ヘンリクは消極的に距離をとる戦法を取りました。
「…そうはさせません。エロイムエッサムイ、エロイムエッサイム、イザティーアバメヒナム・エトカフェナン!」
人魚姫も段々進化しています。謎の呪文(元ネタ分かる人いますかね[笑])を唱えるとヘンリクは五芒星に包まれました。
「ムムッ、動けぬ!?」
そこに暗黒騎士カイトが突っ込んできました。ヘンリクは行動を制約された中で草薙の剣を振り下ろしますが、暗黒騎士カイトのフィールドを破壊することができません。遂に暗黒剣(プログレッシブ・ナイフ?)をまともに受けてしまいました。
「フ、フフフフ。どうやら拙僧は……ここまでのようだ…」
結界が解けるとヘンリクはヨロヨロと編み笠をかぶりました。
花吹雪が一陣舞ったかと思うと、ヘンリクの姿はどこにもありませんでした。
と同時に、暗黒騎士カイトの体内エネルギーが全部なくなり、完全に起動を停止してしまいました。
ちなみにルー二ーのには漢字の「二」です。全く意味がありませんが(笑)