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留学生二人が会話をしていた。
ネミリー「サッカー大好きのネミリーです。勝手にブログ評論によると、私達はブルゴーニュでも高い評判を受けているのだそうです」
リルシア「野球大好きリルシアです。ネタはないけど、淡々と試合を振り返るのもつまらないということで、またまた登場ということになっちゃったわけね」
ネミリー「まずはいい話がありましたので紹介します。
ACミランのユースにアルベルト・パロスキという少年がいました。彼は当時チームのエースだったシェフチェンコの大ファンでいつもシェフチェンコみたいになりたいと口にしていたそうです。また同時に彼は神を信じる敬虔な子羊でもありました」
リルシア「イタリアのどこにでもいそうなサッカー少年ってわけね」
ネミリー「はい。ACミランは普通の少年がトップ選手になれるほど甘くはないですが、幸いパロスキは今年の1月に18歳になるので、今季の冬にトップ登録を認められました。ですが、それほど期待されていたわけでもないようで呼ばれた順番は登録を認められた8人中7番目だったそうです」
リルシア「ふむふむ」
ネミリー「登録を認められれば背番号が与えられるわけですが、この時、先輩のインザーギという選手が『おい、アルベルト、おまえシェヴァのファンだから7番つけたらどうだ?』とからかいました。しかし、彼のような立場の選手が7番をつけたいなど言えるはずもありません。結局7番は新しく登録するメンバーの中でいの一番に呼ばれたアレッシャンドレ・パトに与えられました。
インザーギは彼を軽くからかっただけだったのですが、彼は嫌がらせを受けたと思ったらしくせっかくトップ登録されたというのにかなり落ち込んでしまいました」
リルシア「それは可哀相に」
ネミリー「結局、彼は43番をつけることになりました。4と3を足すと7になりますから、彼なりのささやかな意思表示だったのかもしれません。
さて、トップ登録されても出番がなければ意味がありませんが、幸いミランはコパ・イタリアを戦っており、首脳陣はこのタイトルを軽視していたので出番を与えられました。彼はカターニャとの最初の試合に出してもらうと頑張ってアピールし、ゴールもあげました。更に二試合目でも使われると、またまたゴールをあげました。結局チームは負けてしまいましたが」
リルシア「活躍できて良かったわね」
ネミリー「ですが、彼のようなユース上がりの若者がいきなりリーグ戦に使ってもらえるほど世の中は甘いものではありません。同じくトップ登録をされたアレッシャンドレ・パトがリーグ戦で大活躍をしたこともあって、コパでの敗退により彼の存在はまた埋没してしまうかと思われました」
リルシア「あらら…」
ネミリー「試合が終わった夜、彼は夢を見ました。夢の中に神様が現れてこう言ったのだそうです。
『可愛い子アルベルト。諦めてはダメだ。練習を真面目に続けなさい。そうすればいずれ試合に出られる。その時は私もおまえを助けよう』
と。彼はそれを励みに練習しました。そうしたら、たまたまパトがケガ、ジラルディーノが出場停止になったので試合のメンバーに登録されました。彼はひょっとしたら試合に出られるかもしれないと心を弾ませ、試合に臨みました。彼は当然のようにベンチでしたが、試合は0-0のまま推移。痺れを切らした監督のアンチェロッティはふと『パロスキは起用すればゴールをあげているからな。困難な状況だが彼を使ってみようか』と思いました。そして、後半開始と同時にアップを命じ、18分に彼を投入します」
リルシア「ついにデビューというわけね」
ネミリー「その瞬間、何と遠く彼方に神様が現れたのです! 神様は『アルベルトよ、ついに夢がかなったね。さあ、私のところまで来なさい』と彼に話しかけました。彼はうれしくなって神様の言われたとおりに走りました。そのとき、別のところから声がしたのです。
『おい、パロスキ!』
と。気付いたら彼の下にセルジーニョからパスが出されていました。何故か彼はドフリーで目の前にはゴールと慌てふためくGKしかいませんでした。
彼は思い切りシュートを打ちました。
それが決勝点になりました。
喜ぶパロスキのところにみんなが走りよりますが、彼は神様に対する感謝の念を忘れていませんでした。
『神よ! 感謝します』と叫んだところ、神様は
『私はいつでもアルベルトとともにある』
と答えたそうです。
…何で殴るんですか?」
リルシア「…口からでまかせを言うんじゃない」
ネミリー「…そうでもなければセリエAデビュー戦のファーストタッチがゴールなんて説明できません」
リルシア「…まったく」
ネミリー「とにかく、彼はデビューから3試合連続ゴールと絶好調ですので作り物でないプロフィールが紹介されるくらいまで頑張ってほしいものです。
さて、これでミランはフィオレンティーナとの勝ち点差を2にまで詰めました。一試合少ないので実質抜いたといってもいいかもしれません」
リルシア「12月のはじめには、これは無理だと言われていた4位以内も見えてきたわけね」
ネミリー「そうなります。いかにも全てを成し遂げてしまったミランらしい話です」
リルシア「全てを成し遂げるとどうしてそうなるわけ?」
ネミリー「彼らは単なる勝利ではもはや楽しめなくなったのです。ですが彼らはサボりたいわけではないので、勝ちに慣れて楽しようとする体と勝ち続けたい心とのギャップに苦しんでいるのです。どうしたら、俺達は必死にプレーできるんだろうと。みんなで相談した結果、彼らは『どうせならもうダメだってところまで自分を追い込むべきなんじゃないか。そうすれば勝利を目指して全力で戦えるだろう』という結論に達したのです。ですから、彼らは数字上の可能性が極限にまで低くなるところまで自らを追い込み、一つも落とせないという危険な状況のなかで楽しんでいるわけです」
リルシア「……」
ネミリー「さて、スペインではレアル・マドリーが7-0とバジャドリーを粉砕しました。オフサイドっぽいプレーを幾つか甘く見てもらった幸運もありましたが、それ以上に相手のディフェンスがハチャメチャだったこともあり面白いようにカウンターがはまっていました」
リルシア「素人のあたしでも、こんなに相手が自由に走ってていいのって思うくらいだわ」
ネミリー「レアル・マドリーがカウンターでいいのかという話もあるようですが、これだけ爽快に決まれば静まり返るでしょう。しかしバプティスタという選手は本当にチームから創造性を奪い、かわりに質実剛健をもちこむ選手です。あんなにパワフルで質実剛健なブラジル人のトップ下は中々見られません」
リルシア「見た目からしてボディガードみたいだしねぇ」
ネミリー「創造性の象徴だったブラジル代表は、彼が起用された途端3CHの渋いチームになり、しかも勝つようになりました。レアル・マドリーも彼を起用しだしてからカウンターで効率良く勝てるようになりました。今シーズンのレアル・マドリーが星を落とした試合全てに共通することはバプティスタが先発で出ていないことというのは決して偶然ではないでしょう」
リルシア「ふむぅ、途中までネタのつもりだったのに、ひょっとしてと試合ごとのメンバー表を調べてみたら、本当にそうだったというあたりが恐ろしい」
ネミリー「適当なことでも言ってみるものです」
リルシア「いや、それは違うでしょ」
ネミリー「シェスターさんは攻撃志向の監督らしいですから、今は悩んでいるでしょう。このままバプティスタを使い続けてカウンターで効率よく勝ち続けるべきなのか、それともレアル・マドリーというクラブの本分に立ち返り、バプティスタを外して華麗さを追い求めるべきなのか」
リルシア「バプティスタと別の華麗な選手を一緒に起用することはできないの?」
ネミリー「もちろん試していることでしょう。ですが、グティはバプティスタの影響を受けて質実剛健なプレー選択をするようになってしまいました。やはり名前が示すとおり、彼がいる限り他の選手も洗脳…もとい洗礼されてプレーは質実剛健になってしまうのです。アーセナルのヴェンゲルはそれが嫌だから彼をレアル・マドリーに送り返してしまいましたし」
リルシア「ホンマかいな」
ネミリー「今後もバプティスタとレアル・マドリーの関係は興味深く追っていきたいと思います」
リルシア「あとはマンチェスター・ダービーか」
ネミリー「はい。ミュンヘンの悲劇から50年が経ったメモリアルゲームということで荘厳なセレモニーもあったマンチェスター・ダービーはユナイテッドが当時のユニを着て試合をしていました。シティがいつもの通りだったので、やたらもっさりして見えてしまったのですが…。ユニが変わるだけで随分と選手が違って見えるものです」
リルシア「でもシティが2点を取って、1点返されたものの逃げ切ったわよ」
ネミリー「ユナイテッドは気合が入りすぎて空回りしていたのでしょうか。あとはルーニーがいないのでロナウドがトップ下だったとかスコールズとアンデルソンを併用していた関係でキャリックもハーグリーブスも使えなかったとかでバランスが崩れていた部分もあったのかもしれません。ひょっとするとファーガソンはナニに6番を与えて守備力強化を狙ったのかもしれませんが、ユニを変えれば印象は変わりますが、背番号を変えれば守備力が変わるというものでもなかったようです」
リルシア「でも、いつもと違うということで精神的にもちょっと微妙だったのかもね」
ネミリー「かもしれません。ボールはキープしていてもハートが慌てるシーンもほとんどなかったですし、シティが勝ったというのは無難な結果でしょう。最後に一点取ったのが先輩達へのせめてもの手向けということになるでしょうか。チェルシーとリヴァプールの試合は、多くの人がそう予想していたんじゃないかと思いますが0-0のまま終わりました。チェルシーは巧くリヴァプールにつぶされて、ドログバもいなかったので攻撃の決め手が少なく、レッズは途中まで進めてもトーレスがいないのでどうしようもありませんでした」
リルシア「そういえば、アフリカの方でも何かやってたみたいね」
ネミリー「アフリカ・ネーションズカップはアブトレイカのゴールでエジプトがカメルーンに勝利、見事連覇を達成しました。ゴールシーンだけ見ましたが、アフリカは異様に熱くなる人達が多いですし、ソングがウォメと同じ憂き目に遭わないか心配です」
リルシア「他は?」
ネミリー「パナシナイコスとオリンピアコスのギリシアダービーはルアルア、トロシディス、コバチェビッチ、ヌニェスのゴールで0-4とオリンピアコスが大勝しました」
リルシア「いや、多分日本でその試合の結果を気にしていた人は100人もいないと思う…」PR
参考:
キャプテン翼を戦術的に考察する(笑)
キャプテン翼を戦術的に考察する・2
前回から1年以上経過しておりますが、第三弾です。ただまあ、検討できるチームがもうないので第四弾はないでしょうけれど。
最後の考察対象は中学編で全日本のライバルとなっていた西ドイツJrユースです。
まず西ドイツの布陣はこのようなものです。
DFラインの並びとミレウスとマックスの位置は適当です。
|
シュナイダー マーガス
シェスター
ミレウス マックス カルツ
ハイン ハルドビッヒ マイヤー マガトゥ
ミューラー(シュタイン)
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え…?
西ドイツなのに4-4-2。
西ドイツといえば70年代から東西ドイツが統一されて02年にいたるまで3-5-2でいたチームなのに。何故かこのユース代表は4-4-2です。代表でユースとA代表の布陣が異なるというのは珍しいことです。
高橋先生が3-5-2と4-4-2のマッチアップのさせ方を知らなかったきっと監督は何らかの事情で非常に立場が追いつめられており、結果を出すしかなかったのでしょう。そのために今いる選手でもっともいいフォーメーションを選ばざるを得なかったのだと思われます。
さて、そんな監督の立場を反映してか、どうにも西ドイツはかなり結果重視のサッカーをしていたようです。
それを裏付けるのは、日本との試合の後半で突如ブチ切れしてしまうカルツのコメントです。まず決勝戦の舞台でMFが本気でプレーしていないあたりからしてヤバいです(笑)が、それはひとまず置いておくとしましょう。
「俺が本気でプレーしても、(日本はガチガチに固めているので)一人では突破できない。ここは横の揺さぶりだ!」
と横の揺さぶりを志向するカルツ選手。
逆に言うと、それまではサイドアタックをしていなかったということになります(笑)
そして、日本戦ではボールを失いまくりであまり役に立っていないシェスターですが、それでもシェスターを使っているところを見ると、どうにも攻撃時の選択は「シェスターにボールを預けて何とかしてもらう」というものしかなかったものと思われます。
となると、サイドアタックもない個人技主体の中盤ということであまり怖く無さそうで、シェスター封じを徹底した挙句がちがちに固めていた日本相手に苦しめられたのも納得がいこうものです。
反面、FWはさすがであります。シュナイダーはもちろんのこと、片割れのマーガスもボールを落としてシュナイダーにチャンスを提供するシーンが多数で侮れません(シュナイダーのゴールはいずれもマーガスの落としから)。というより、中盤の唯一の攻め手であるシェスターの個人技が封じられて以降はマーガスのヘディングやらシュナイダーのドリブルが増えており、どうもFWがチャンスメークまでやっていたようにすら感じ取れます。
従って、西ドイツの攻めは「シェスターの個人技」か「シュナイダーの個人技」か「ロングボールをマーガスにあてる」の3パターンしかない(カルツが本気になるまでは)ことがうかがえます。
シュナイダーは「GKを除けばうちは強いんだけどな」などと言っていましたが、どう考えても最初に何とかすべきなのは監督のように思えてなりません(笑) まあ、親父の友達だからあまり悪く言えないのは分かりますけどね。
GKが弱いからこそ「攻めは3人で残りの7人でがっちり守る」というのがあったのかもしれませんけれど、日本との試合の時にはミューラーがいたしなぁ。というより、何でユーロの得点王と同名なのにGKにされたんだろう。まあそれはいいか…
ということで、西ドイツはシュナイダー、マーガス、シェスターの個人技で他を凌駕していたことがうかがわれます。しかし、3人しか攻めていないにもかかわらず、日本にさくさくシュートまで持ち込まれていたということは相当ボランチやDF陣にも問題があったといわざるを得ません。
おそらく、シュナイダーの言っていた「ウチはGK以外は強い」というのは個人の能力を意味するのであり、組織はないに等しい状態だったのでしょう。
やはり一番のウィークポイントは監督であり、そうと認識できなかった西ドイツが勝てなかったのは仕方ないのかもしれません(笑)
しかし、決勝戦は日本も西ドイツも結果重視となると、局面局面は漫画のように熱かったのでしょうけれど、試合会場で観客席から見ている分には退屈な試合だった可能性も否定できないです。
留学生二人が討論をしていた。
リルシア「野球好きのリルシアです。サッカーはあまり知らないわ」
ネミリー「サッカー好きのネミリーです。野球のことはあんまり…」
リルシア「で、いきなりだけど日本の野球ファンは不幸だと思うのよ」
ネミリー「私は日本のサッカーファンは不幸だと思っています」
リルシア「…何で?」
ネミリー「だって、日本サッカー協会はとんでもない独裁の下に成立していて、会長が一人で全部のことを決定して、誰の相談を受けることなく勝手に次の監督を決めたりするんですよ。ファン不在もいいところじゃないですか」
リルシア「あら、でも、日本の野球連盟には全く決定権もないし、そもそも何かを決定しようなんて意思もないから、逆に何一つ決められないのよ。それであれやこれやと混乱しまくった挙句ファンにも当事者達にも分からないところに合意したりするわけで、これってすんごい不幸じゃない?」
二人「………」
ネミリー「日本のサッカー選手は不幸だと思います。カズさんやゴンさんのような功績ある選手でも少し落ち目になると敬意を払われなくなって薄給でプレーしなければならないんですから。クラブは経営難という宿命に直面していて汲々しながらやっているありさまです」
リルシア「日本の野球選手も不幸なもんよ。落ち目になっても誰も気付かないから、ありえない高額契約とか締結した挙句不良債権と化してゴシップネタばかり振りまくようになるんだから。チームは親会社の依存体質で何も考えられないから、経営に筋が通らず、訳のわからない方向に進んでいる有様なのよ」
二人「……」
ネミリー「日本のサッカー選手は不幸だと思います。何をやっても世界の選手とかと比較させられて「あいつはああだからダメ、こいつに○×みたいなプレーができたらなぁ」と不当な批判ばかりされるんですから」
リルシア「日本の野球選手は不幸だと思うわ。世界のレベルなんて概念がないから、批判もほとんどされなくて立ち位置が分からなくなるんだもの」
二人「………」
ネミリー「日本のサッカーの審判は不幸です。ちょっと失敗が続くとすぐ間違いばかりする審判ってイメージが確立して試合前に主審が発表されるとブーイングが飛んできます」
リルシア「日本の野球の審判は不幸なものよ。よほど間違いを続けない限りは全く覚えてもらえず、審判発表の時間は買い物タイムか食事タイムになってるんだもの」
二人「………」
ネミリー「日本のサッカーファンは不幸だと思います。内容が似たり寄ったりの雑誌が乱立していて、無駄に買わされて出費を強いられたりします」
リルシア「日本の野球ファンは不幸なものよ。ベースボールマガジンしか雑誌がないから、選択の余地がないんだもの」
ネミリー「日本のサッカーファンは不幸です。民放でJリーグの試合がほとんどやってもらえません」
リルシア「日本の野球ファンだって不幸よ。民放だと途中で試合を打ち切られてお預け状態を喰らうんだから」
二人「……」
二時間経過。
エディス「で、結局結論としてどっちが不幸なの?」
二人「とりあえずスポーツファンは不幸だってところで落ち着いた」
エディス「ふうん。でも、不幸だって思えることが実は幸せなのかも」
これまでの話 → ◆
[登場人物]
カイ 人魚姫の妹
カイト 汎用人型兵器。出番が増えたと思ったら…
がちょう番の娘 悪いヤツ
ニステルローイ GKが大好物
ちょっと人道に背くことをしたことでお姉ちゃんの怒りをかって、追われることになったあたしカイ。
シンクロしているカイトに追いかけられている途中、声をかけてきたのが宿敵がちょう番の娘。
「協力してさしあげましょうか?」
と人の足下につけこんで嫌らしく聞いてきたっていうわけ。
「馬鹿にすんじゃないわよ! いくら厳しいからって、あんたなんかに助けを求めたりするはずないじゃない!」
「この近くの洞穴に入れば、ちょっといいことがあるかもしれませんよ」
……
あれか。確かに洞窟みたいなものがある。
「待ちなさい! カイ!」
うわわ、追いつかれそう。
し、仕方ない。べ、別に手助けを受けるわけじゃないからね、ひとまず難を逃れるのに利用するだけだから!
ということで、洞穴の中に入った。
何か色々とたてかけてある。これは何かしら?
うわっ!
銃弾百万発、銃器多数を隠匿の男摘発、「トンネル」も(CNN)
な、何なのよこの武器弾薬は…
これから戦争でも始めようっていうつもりなの?
「どうです? それがあればカイトなどひとたまりもありません」
「あ、あのねぇ。こんな物騒なものを仕掛けて…」
とかやっていると、入口から物音が。くっ、カイトが入ってきたわけね。
「そこにボタンがありますわよ」
確かに、何か近くにボタンがある。これは一体何かしら?
ポチッ
ドカーン!!
「うわー!」
あっ、遠くから爆発音とカイトの叫び声が。
「クスクスクス、やってしまいましたわね」
「な、何をやったっていうのよ?」
「不発弾を一発爆破させただけですわ」
神戸市で1万人避難し不発弾処理(日刊スポーツ)
「な、何だって~?」
「貴女は姉からいただいた大切な汎用人型兵器を壊してしまいました。姉は貴女を決して許さないでしょう」
「そ、そ、そんなことは…」
「もはや貴女には行き場はありません。私とともに世界を闇に染め上げてしまいましょう。それとも、大人しく姉の成敗を受けるつもり? クスクスクス」
い、嫌な奴だとは思っていたけれど、な、何て嫌な奴なの。
このままだと、こいつお姉ちゃんにも悪魔の囁きとかやりかねないわね。その前にどうにかしてカイトを修理しなければいけないけど、カイトの修理方法なんて分からないし…
「とりあえず、考えとくわ」
譲歩を求めるのは癪だけど、とりあえずどっちつかずな態度をとって時間稼ぎをするしかないわね。
「分かりました。クスクスクス、それほど長い猶予があるとは思えませんけれど」
一々勘に触ることを言って、がちょう番の娘の声は届かなくなった。
とりあえずカイトを探しに行くと。
あら~、胸のところには『エネルギー切れです』とか書かれてあるわ。エネルギーねぇ。ひとまずはカイトのエネルギーの源を供給してくるしかなさそうね。でも、何なのかしら。
詳しい人に聞くしかないけど、大賢者オシムも愛用しようとしていたヨシカツのことで不機嫌になってしまったし、そうすると、頼りになりそうなのは一人しかいないか…そいつはそいつで嫌な奴なんだけれど。
一方その頃。
「ヒヒーン、GK食べるヒヒーン」
「やれやれ。これで僕の安全はしばらく保たれそうだ」
カイトに殴られて倒れていたヨシカツを拾った聖人イケルがそれをそのままニステルローイに与えていましたとさ。
「お、俺の立場は一体…(byヨシカツ)」
柏にもいいようにやられてしまったしね。
これまでの話 →
◆
カイ 人魚姫の妹
カイト 汎用人型兵器。久しぶりにちょっと活躍する?
ニステルローイ 食欲旺盛な馬
ヨシカツ 美味しい?
人魚姫 名前はまだない
がちょう番の娘 黒い
さて、どうにかこうにか七つ目の試練も終えたあたし達。既に本題についてあやふやになっている感がしないでもないけれど、とりあえずまだ続くみたい。
大魔道師クロップの鼻を明かすことに成功して、あてのない旅を続けるあたし達の前にまたもや難題が。
「近くの暴れ馬が人を食べて大変なんだよ。あんた達何とかしてくれ」
「そんな不謹慎な馬はあたし達に頼まずにエイベ○クスに頼んで削除してもらいなさい」
「カニバリズム」に名前変更の要求(ニッカンスポーツ)
「でもさ、JRAに登録してない野生の馬が自称しているだけだからそういうのが及ばないんだよ」
なんだかよく分からない言い分にほざたれ、また、カイトがいつものように活躍もしないくせに安請け合いしたものだから、結局その馬を退治するか飼いつなぐかする必要がでてきたってわけ。
とりあえずその馬を探すために情報を集めていると、有力な情報筋から情報を得ることができた。
「ヤツはひどいヤツだぶー。カペッロと組んでオイラをブタ扱いしたんだぶー」
なるほど。
ということで、白い巨人の住む地域の近くに探索に出かけた。
すると、間もなく「ファンニステルローイ号」というフューチャリーステークスのトロフィーとかひっさげた馬と出会うことができた。
「ゴール、ゴールが食いたいヒヒーン。キーパー寄越せ。食ってやる」
うわ、何かすごいガツガツして厩舎の人達を後ろ足でけりまくっているわ。おまけに発言内容が意味不明だし。
「おお、カイト。てめえ俺を追い払って自分は代表に残って許せないヒヒーン!」
あっ、いきなりカイトにかじりついて頭をガジガジと…
でも、さすがに人型兵器だけあって全然平気そうだけどね。
「先輩、先輩が暴れるからみんな迷惑しているって言います」
「ゴールキーパー食いたいヒヒーン。ゴールキーパーの絶望的な表情はグレードレースを勝つ快感に勝るヒヒーン」
「ゴールキーパーねぇ…」
蹴るし噛み付くしすごい暴れ馬なので、空腹時に大人しくさせるのは無理っぽい。何か食べて満足するというのなら、とりあえず適当なのを連れてくるしかないわね。ねえ、近くにいる聖人イケル、食べられてくんない?
「嫌です!」
「日頃はどうやっててなづけているの?」
「手なずけることなどできません。ちょっと機嫌を損ねただけで大変なことになります。この間も無資格レースに出たことを咎めただけで大脱走をして捕まえるのに大変だったそうです」
無免許で車運転の高3、警官振り切り雨水溝内に5時間(読売新聞)
仕方ない。誰か手頃なのを物色するか。
「最近肉離れを起こしたヨシカツってゴールキーパーが療養のために近くにきています」
食われたくない一心の聖人イケルからナイスな情報をゲットしたわ。ライオンは子供かケガをした草食獣を狙うというし、動けないのをいいことに…。フフフフ。
「私達完全に悪人ですね」
無視。それにカツって名前も何かおいしそうじゃない。
ということで、ヨシカツが療養してるところへやってきた。
ヨシカツはベッドの上で横たわりながら、ビデオを見ている。
「う~む、襲撃するのは寝込みの方がいいかしら」
「どんどん黒い路線まっしぐらですね」
「だまらっしゃい」
とかやっていると、そのうちヨシカツは寝込みに入った。そろりそろりと中に忍び込む。
「わわわ、何をする?」
驚いて叫ぶヨシカツの頭をカイトがパコーンと叩いて大人しくさせた。
ふう、あとはこれをニステルローイのところに持っていくだけね。
ああ、あたし達のカルマは大きく業へと傾いた気がするけれど、大なる平和のためには小さなことには関わっていられないの。許して頂戴。
「カイ…貴方は何ていうことを」
む? カイト、何か変なこと言わなかった?
「他人を不幸にするようなことはお姉ちゃん絶対に許しません!」
ゲゲッ、そういえばカイトはお姉ちゃんの作り出した人型兵器だから、時々お姉ちゃんとシンクロしてるんだった。
「お仕置きをします!」
うわわ、やばい。怒ったお姉ちゃんにカイトがシンクロして、 そういうときに限って他の仲間がいないし。ってそうか、タロットで呼び出せば…
「させません!」
どわー、手の内がバレてるからカイトの攻撃でカードを飛ばされちゃった。
「私のチームのものを痛い目に合わせようとする人には走って走って走ってもらわなければなりません」
ぬっ、どこかから大賢者オシムの声まで…
というか、あたしひょっとして四面楚歌なんじゃないの?
「そんなことはありませんわ。味方はきちんとここにいます」
ん? 聞きなれた声がしたけど、誰も現れない。
っていうか、がちょう番の娘じゃないのよ!
「昨日の敵は今日の友、私なら貴女を助けてあげることができますわ」
くく、人の足下を思い切り見ちゃって、腹がたつ~。
けど、選択の余地も無さそうでどうしよう…