このエントリはフィクションであり、実在の人物・団体とは関係ありません。
ワールドカップでの優勝は、しかし澤様にとって必ずしもうれしいものではなかった。
小沢イチロー「政治の面で色々対立することはあるし、不信任案を出したいと思っているが、澤様が国民栄誉賞を受けることについては何一つ反対する理由はない」
北澤俊美「ただ、澤様は自分一人がこれ以上目立つのも嫌なのでチームで受けたいと言っていました」
小沢イチロー「うむむむ…しかし国民栄誉賞は個人であって、集団での前例は…」
澤穂希『もう一度言うわよ。小沢、あたしの言うことが理解できないわけ?』
小沢イチロー「…是非もなしか」
かくして、澤様となでしこは、国民栄誉賞の前例をも曲げてしまった。
その当人は中々外に出歩けない状況になっていた。
澤穂希「はぁ。どこに行っても目立つようになってしまった」
中村北斗「澤様ぁ、ケンゴウに頼まれて晩御飯の材料買ってきたよ」
澤穂希「サンキュ」
中村北斗「でも、全澤会とか使えばいいのに」
澤穂希「ボンバーは今それどころじゃないでしょ」
中村北斗「まあ、うちのY150も…」
澤穂希「ただま、日本の原発も中国の新幹線も絶対安全を言いつつ、事故ってしまった。つまり世の中に絶対などないということね。いい目も悪い目も可能性はあるということ。だから諦めてはいけないということね」
中村北斗「おぉぉ、澤様が珍しくいいことを言った…」
澤穂希「…何か言った?」
中村北斗「それにしても、澤様もロクに外も歩けないというのは大変だね」
澤穂希「まったくね。だから今まで日本サッカーを裏から支配していたというのに…」
中村北斗(…ANKが影で暗躍するのが好きなのはこの人の影響なのか…)
中村北斗「じゃあ、僕はそろそろ」
澤穂希「(ボソッと)ザッケローニはさすがよね」
中村北斗「うん、何で?」
澤穂希「前任者が見抜けなかった影の支配を、あの男は鋭く見抜いた。さすがにイタリアンな労働者。マフィアな環境で過ごしたのはダテじゃないわ」
中村北斗「一体何のこと…?」
澤穂希「d-YOUよ」
中村北斗「d-YOU? d-YOUの一体何が問題なの?」
澤穂希「…d-YOUは南アフリカで勝者になった」
南アフリカ。
サムライSBうっちー「うわぁぁ!」
闘将トゥーリオ「全てはd-YOUのために。うっちー、すまんのう。お前はベンチだ」
サムライSBうっちー「何故だ? 僕と一緒にd-YOUの牙城を突き崩そうと約束したじゃないか!?」
闘将トゥーリオ「ふはははは。悪いが、それが罠だったのだな」
サムライSBうっちー「罠…? はっ!」
マルクス・トゥーリオ・リュージ・ムルザニ・タナカ=田中りゅうじ
長友ゆうと 中澤ゆうじ 田中りゅうじ 駒野ゆういち
中村北斗「…あら、何気にd-YOU揃い踏みだったのね」
澤穂希「ここの管理人ですら知らない陰謀を、ボンバーは描いて見事に岡田武史を出し抜いた。とはいえ、派閥解消は日本サッカー協会が公約としていることだから、こんなことはあってはならない」
中村北斗「ははぁ、それで最近トゥーリオも呼ばれなくなったんだ」
澤穂希「おまけに長友もMFになるみたいだしね」
中村北斗「確かに。代表でもクラブでも3-4-3。むっ…?」
その時、北斗に電流走る。
中村北斗(澤様は何故僕にこんなことを話す。もしかして、派閥解消というのはJFAだけではなく、日本サッカー界を支配している澤様にとっても望ましくないのかも。それで3バックのザックが監督になり、長友の移籍先に3-4-3の監督がなった。考え過ぎか…? いやしかし、澤様ならこのくらいのことは軽くやってのけても不思議はない)
澤穂希「どうかした?」
中村北斗「ぼ、僕そろそろ帰らないとまずいから」
澤穂希「北斗」
中村北斗「な、何?」
澤穂希「夜道は気をつけなさいよ」
中村北斗「ひぃぃぃっ!(間違いない! これは警告だ。もし迂闊なことを言ったら、生きてはいけないという) す、すぐに帰ります!」
北斗、脱兎のごとく帰っていく。
澤穂希「…? 節電中であまり電灯ついてないから、急いで走ると…」
???「うわぁぁぁぁっ!」
澤穂希「だから気をつけなさいと言ったのに」
中村北斗(ゴミ捨て場に頭を突っ込みながら)「…は、早く帰ってケンゴウに伝えないと…」
そのケンゴウ(コラ)は何しているのか?
アナザーナカムラ・ケンゴ「何とか復帰できました。ああ、しかし、澤様の怒りはもう解けたのでしょうか」
地球名楠神順平(この地球には、頭が上がらないという言葉があるらしい)PR