[南アで三位を目指す:天の時編]
ネミリー「昔のエントリを捜索していたら、下書き状態のまま放置されているのがたまに見つかったりします」
リルシア「あるわね~。これも2ヶ月ほど放置プレーだったもんね」
リルシア「ところで、あたし達もチーム作ろうか?」
ネミリー「チームですか、いいですね。でも、どこのポジションやるんです?」
リルシア「あたしはピッチには立てないかなぁ。監督とか」
ネミリー「先輩だと6バックとかやりそうなので監督向きではない気もするんですけれど。守備戦術最高責任者なんてどうですか?」
リルシア「NFLかい。あんたは?」
ネミリー「私はもちろんGMですね。こう、100万ユーロをもって相手の右の頬を叩いて、『うちのチームに来ない?』とか言ってみたいです」
リルシア「いや、GMそんなことしないから。大体、そこまであこぎなやり方で移籍してくれると思うの?」
ネミリー「それなら、もう100万ユーロで相手の左の頬を叩いて、『うちのチームに来ない?』って言ってみます」
リルシア「……」
ネミリー「
必要最小限の大義さえあれば、あとはお金がモノを言うのです。世界中のチームがそうじゃないですか」
リルシア「ということで、第二回は地の利編だけど」
ネミリー「まず、
ワールドカップともなると戦術と選手だけで優勝できるものではなし! ということがあります」
リルシア「おおっと、これはまた大きく出たわね」
ネミリー「当然です。世界の森羅万象を見ていても、優れた戦術と戦力だけで戦争で勝てるわけではないことが証明しております。そのあたりを延々と述べるほどの知識もスペースもありませんので、バッサリ省略しますが例えば、
戦いに勝つには戦力を素早く、的確に決戦場所に投入できる兵站能力が必要です。無論戦力が優れていれば言うまでもありませんが」
リルシア「バテバテの状態では試合遂行なんてできないものね」
ネミリー「特に南アは色々なトラブルの発生が予想される地域ですから、確実かつ迅速な移動経路の確保、選手の心身の疲労回復の度合いが試合結果に及ぼす影響はかなりでかいです」
リルシア「飛行場近くで暴動が起きたから3時間足止めなんてくらってたら、選手はそれだけで疲れ果てそうだものね」
ネミリー「しかり。で、情報システムとか環境整備に熱心な日本は、本来この分野では強いはずなのですが、昔から続く精神論と兵隊さん根性が強すぎて、ないがしろにされている面が否めません。
しかし、選手と戦術は短期間では中々磨けないものですが、兵站システムは二年で作ることもできるはずです。南ア大会は欧州勢がヘロヘロになっていることが予想されるので、これさえばっちりできれば、選手や戦術が二流でも上位に行ける可能性はもっています。犬飼新会長の手腕の見せ所というやつでしょう」
リルシア「まさしくワールドカップは総力戦っていうやつね」
ネミリー「続いて選手団の編成について見てみましょう」
リルシア「そこまで口出しするの?」
ネミリー「南アはさっきも言ったように何が起こるか分からないところです。また、会場が現在建設中ということもあってピッチ状態も相当懸念されます」
リルシア「ピッチが悪い、ということは基本的には日本の選手には不利になるかしら」
ネミリー「しかり。しかし、それを避けることはできるでしょう。重馬場系に強い選手を沢山招集すればいいということで」
リルシア「技術だけある選手よりはフィジカル系をそろえる方が有利な傾向にあるということかしら」
ネミリー「可能性理論としてはそうなります。あと、何といっても近くで暴動が起こるかもしれませんし、動揺するような事態が発生することも予想されます。犯罪も多いですから、そういう事態でも微動だにしないくらいの強さも求められます」
リルシア「ふむふむ、メンタル面に強い選手ということか」
ネミリー「まあ、逆に
経験者の菊地とか茂原を呼んだりするなんて裏技もありかもしれませんけれど」
リルシア「いや、それはまずいっしょ」
ネミリー「とにかく、
問われるのは人間力です。ちょっと接触しただけで苛立って相手GKを蹴っ飛ばしたりするなんてのはナンセンスです」
リルシア「このあたりを考えると、やはり南アも優勝候補はブラジルということになるかしら?」
ネミリー「おそらくはですね。ヨーロッパ勢はアフリカのノリにはついていけないでしょうから、期待を裏切るチームが多いのではないかと思います。日本としては巧くそこに乗れればといきたいところですけれど」
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