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- 2025.02.02 [PR]
- 2010.12.18 IBFとWBO
- 2010.12.03 17階級に王者が33人
- 2010.11.26 粟生、長谷川とも完勝
- 2010.09.25 亀田大-坂田
- 2010.09.20 内山、KO勝利
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世界のボクシングには主要団体として、WBA、WBC、IBF、WBOの4つがあるわけですが、日本はここまでのところ後発のIBFとWBOを認めておりません。
その理由として「IBFとWBOを認めたら、世界戦の価値が低くなる」というような認識がボクシング界にあるというあたりは、ボクシング系の本を見ていただければ載っていることですし、私もこれまで何度か書いてきました。
とはいえ、さすがに世界的にIBFやWBOが有名になってきているということで、最近では「日本も認めていいんじゃない?」的な話があるわけで、昨日たまたま時間潰しのためにボクシングマガジンを買ったら、スポーツ各紙の担当記者が賛成かどうかというのに意見を寄せていました。
で、その大半は「とりあえずは統一戦のみOK」というようなものだったわけで、やはりIBFとWBOのタイトルも世界戦として認めると、タイトルの価値が落ちるみたいな警戒感があるようです。
で、まあ、バレーボールの大会が多過ぎて関心がなくなったことがあったので、それ自体は分かる話です。バレーに関してはそもそもつまらなくなったような気もしますけれど。
私はというと、以前から一貫して「全面的に認めていいんじゃないの?」という立場ですが、その理由はというと「タイトル戦が増えて結構」とか「他が認めているから」とかいうのもあるはありますけれど、一番の理由は「だってIBFやWBOの王者の方が強い場合があるじゃん」というのですかね。そういう場合、本当に強い選手と日本人選手がやる試合を見たいとなると、認めてしかるべきなんじゃないの、となるわけでして。
もちろん認めればジムの心理としては4団体の王者の中で倒しやすそうな選手を探して、そことマッチメークしようというのは人情というもの。結果、世界戦というにふさわしくない試合が増えるというのは予想されうるところですが、それは仕方ないところなんじゃないかという気はします。そのために色々調べられる情報ツールが今はあるわけだし、その情報ツールの発達に従って、「IBFやWBOの方が強い奴いるぞ」みたいにもなるわけですし。
ついでに言うと、「世界戦だから」というの自体がもう時代遅れという部分もあるのかもしれません。
最近は人気選手同士の試合はタイトルがかかっていなかったり、超マイナー団体のタイトルだったりする場合もありますが、それでもやはり見るわけですからね。パッキャオとメイウェザーが対戦する時、そこにタイトルがつく必要なんてのはないですし、仮にこの前の長谷川穂積の再起戦がタイトルマッチでなかったとしても、長谷川-モンティエルを見た人は見たと思いますからね。
WBAだけで3人の王者がいたりする昨今なので、今更世界戦の重み云々もないわけですし、結局一番強い選手を作るようにすべきであって、そのためには「この団体はああだから、あの選手とやったらダメ」みたいなのは取り除くべきだとは思います。
さっき書いたみたいに楽する選手とかジムもあるのでしょうけれど、それはそれで「そういうものなのだ」と見極めればいいわけですしね。情報ツールが発達した今、それくらいはやってしかるべきではないかと思います。
ま、そういうマニアじゃなくて、一般の人にアピールしなければならないから重み云々があるのは分からないでもないんですけれどね。でも、総合格闘技なんかは逆に4団体の王者ですらない選手を「ボクシング世界王者」とかいう風に煽って、かませ犬に使っていたりしてますし、気にしすぎな気もします(苦笑)PR
12月26日に亀田兄弟が試合をするとかで、興起は日本初の三階級制覇を目指して、現在空位になっているWBAバンタム級王者をアレクサンドル・ムニョスと賭けて行うのだとか。
ムニョスはしばらくブランクがあるということで、そういう意味ではマッチメーキングが巧いというのがあるかもしれません。もっと言うと「相変わらず勝てそうなのばかりと試合をする」という反感みたいな反応もあるみたいですけれど。
まあ、勝てる相手にきちんと勝つというの自体は別に非難されるべき筋合いのものではないですから、個人的にいい悪いについてあれこれ言うつもりはないですけれど。最近は少なくなりましたけれど、少し前までは何度も何度も同じ選手が挑戦し続けて、他の選手の機会を奪っている…なんてのもありましたが、それに比べるとまあマシなのではないかという気もします。
それより気になったのは、WBAバンタム級には一応モレノという王者がいたはずだったのですが、それを差し置いて興起とムニョスが試合するのはどうしてなんだろうかと思っていたら、
モレノはスーパー王者に格上げ、という扱いになっているようです。
何だかなぁ…
WBAは資金難なのでしょうけれど、すぐに王者をスーパー王者に格上げするのはいい加減勘弁してほしいと思います。
現時点では何とライト・ヘビー級とヘビー級以外全部暫定かスーパーの2人以上の王者がいるわけで、これだけ王者が多いと、誰が強いのかさっぱり分からないわけですから、そういう意味でタイトルの価値も下がって余計に資金難になるんじゃないかという気もするんですけれどねぇ。
日本はWBAとWBCしかという立場から少しずつ変動しているみたいですけれど、これだけの状態になれば仕方ないですかね。今や世界的には明らかにIBFより下の評価でしょうし。
家に戻れなかったのでワンセグで見ていたダブル世界戦ですが、粟生隆寛、長谷川穂積ともに大差判定勝ちを収めてそれぞれ二階級制覇となりました。
まず、最初に試合していた粟生の方は世界戦ということを考えれば素晴らしい出来だったのではないでしょうか。相手がドイツの選手ということもあってかパンチにやや欠けた感はありましたが、技術的にはしっかりしているはずの王者を終始圧倒しておりました。
前回は防衛することなく陥落してしまったので、今度はきっちりと防衛をしてほしいものです。
続いて出てきた長谷川はというと、相手のブルゴスが予想していたよりは不器用だったこともあり(ま、サウスポー相手は初だったらしいが)、いつもに比べると足を止めて打ち合いに応じていましたが、その中でペースはほとんど握っておりました。
ただま、7Rあたりにいいアッパーをもらって、その後一気に畳み掛けられそうになったところは若干気になるところ。モンティエル戦でもそうでしたけれど、「貰うまでは強いが、一発当てればそこから一気に畳み掛けられるのではないか?」みたいなイメージをライバルに植え付けてしまったように思いますので、今後が気になるところではあります。
ラッシュ系の強い相手と対戦する場合に不安かも…
ともあれ、両ボクサーともしっかり勝利しました。西岡、内山も内容のいい試合をしていましたし、亀田ももちろん話題を振りまいておりますし、興行面はさておきながらリングの上では質の高い一年として終わりそうです。
結構差がついてしまいましたね。
川の果て採点 |
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計 |
亀田 |
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坂田 |
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9 |
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9 |
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112 |
1R スロースターターの坂田が意外としょっぱなから元気ですが、きっちり当てているのは亀田ですので、どちらかにつけるのなら亀田でしょう。
2R このラウンドは1Rと比べて亀田のヒットがありませんので、坂田の手数が上でしょう。
3R 坂田の手数が相当なものですが、左のビッグヒットがあったので亀田のラウンドでしょう。
4R 手数では坂田が明らかに上なので、亀田としてはヒットが欲しいところ。それがない以上は坂田でしょう。ただ、あのネコパンチとでも評すべき当てるだけのパンチをどう評価すべきかは微妙ですが。
5R このラウンドも坂田の手数が上回りました。
6R ここは亀田が左のリードを的確に当てました。互角でも亀田の方がちょっと押し気味に見えるのですが、現地はどうなんですかね?
7R また坂田が盛り返しました。
8R 亀田が取り返しました。
9R ワンツーが決まって亀田がヒットで上回りました。
10R このラウンドは坂田の手数も少なくなったので、明白に亀田ですね。
11R ここも亀田。流れが決まってしまいましたかね~。
12R 最後は坂田もかなりグロッギーでしたが、亀田もここで倒しきるだけの技量はないですかね。
ということで、116-112になって、これはちょっと亀田に甘いかもと思いましたが、採点は116-112、117-112、118-110ということで、むしろ坂田に甘めでした(苦笑)
坂田は手数はともかくとしてただ当てるだけでしたので、評価としては微妙だったということでしょうか。
亀田はまあ、途中まではかなり気圧されていたような気はしましたが、終盤は「倒されることはないだろう」ということで相打ち上等でカウンターに専念したというところですかね。
この内容だと手数に質が伴うメキシコの選手とかだと押し切られそうな気はしますが、今日の坂田くらいならいい経験になったのかもしれません。デンカオセーンに挑戦した試合といい、マッチメークとしてうまい感じになっている印象です。
今後どの階級で戦うのかは分かりませんけれど。
敬老の日のダブル世界戦ですが、まず最初のロハス-河野戦は途中で省略されたりしましたが(苦笑)、ロハスがきちんと試合を支配していて、大差判定勝利。
最後不用意に打ち合いに応じてダウンなんてシーンがあったのはご愛敬ではありますが、巧さはあるにしてもそれほどパンチがありそうな感じはないというのが分かった感はあるので、今後彼の相手になる選手は参考にしてきそうです。
一方、内山は2度目の防衛戦でしたが、これまた磐石の勝利。最後は相手が少し乗ってきて隙が出たところを一刀両断するかのような集中打、お見事でした。
最初の防衛戦は確実に勝てそうな相手を選んだ感があったのでKO勝ちというのをどの程度の評価にすればいいのか分かりませんでしたが、今日は良かったですね。
もっとも、相手のムクレスは動きが堅くて、それが彼の特徴でもあったのでしょうけれど、倒しやすい相手というのはあったのかなという気もします。相性という意味では良かったのかもしれません。
おそらく次くらいは指名挑戦になりそうですので、そこで真価を試されることになりそうです。
とはいえ、これだけ説得力のある試合を見せられると次も楽しみです。