川の果ての更に果てに

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2024.04.20 -

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オウム・松本智頭夫の裁判は死刑が確定して終わったものかと思っていましたが、番外編みたいなのが続いていたのだそうです。

松本死刑囚弁護人処分せず＝「処置請求は不適法」と日弁連－東京高裁、懲戒請求へ（時事通信）

死刑確定の原因となった控訴趣意書の不提出について、訴訟遅延が目的だったというようなことで担当弁護士に処分を下すことを裁判所が日弁連に求めていたのだとか。
で、まあ、日弁連は「訴訟中にこいつはモタモタしていると処置請求を求めるべきで、既に判決が出てからあいつはノロノロしていたじゃないかと処置請求を求められても困る。本来的意義じゃない」というような視点で、当人たちがどうだったかという点については特に触れることもなく処置しないという決定をしたんだそうで。
高裁は「そんなのおかしいじゃないか」と今度は懲戒請求をするのだそうで。処置請求も懲戒請求も聞きなれませんが、懲戒請求については実際にやるとなると36年ぶりになるのだそうで、それは知らないはずであります。

ふむ…
形式的判断であっさり回避というのは確かに解せない部分はありますけど、問題がある弁護士ならやはり裁判中にどうにかすべきで裁判が終わってから処分を求めるのは確かに変かなという気もしますし、日弁連の言い分もまあそれなりに合っているのかなという気はします。

まあ、裁判所としてみるとこの控訴趣意書を提出しなかった弁護人もそうですが、欠席したりした弁護人もいるわけで、形振り構わぬ訴訟遅延が目立っている。裁判の迅速化を目指してい建前としては、そのあたりに対して一回ガツンとやっておかないとというところがあるんでしょうかね。
ただま、「形式的理由で判断を回避したのは遺憾」というのについては、「形式的理由で実質判断を回避して控訴棄却で死刑にした」高裁が言えることなのかなという気もしないではないですけれどね。形式的理由で棄却するのは裁判所は大好きなわけですし（笑）
判決を下した裁判所の側が「弁護人が変なことをするから死刑になった。職責違反だ」というのも少し違うような気も。弁護士の戦術の立て方がまずかったのは間違いないでしょうけれど。あるいはこの二人の弁護士は「あいつの裁判なんてやってられねーよ」と仕事を放棄していたということなんですかね。

訴訟遅延の防止については今回のように期限までに提出できなければ棄却して確定させるという方法を示したので、それで別にいいんじゃないかと思いますし、わざわざ弁護士の懲戒を求めるのも何か違うような気もするんですが。

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